セルティックのアカデミーで高いポテンシャルを示していた当時16歳FWベン・ドークはトップチームを経験することなく、リバプールに加入。ユルゲン・クロップ前監督により、カップ戦を中心に起用され、鋭いドリブル突破からチャンスを作るなど将来性を感じさせた。
ところが、アルネ・スロット政権では出番の確保が難しくなることが予想されたため、マイケル・キャリック監督率いるミドルズブラでのレンタル移籍を選択。シーズン前半戦で大活躍を見せ、スコットランド代表でも持ち前の強みを見せ付けた。
今年に入って手術を受けたため、シーズン中の復帰が困難な状況に陥っているものの、序盤戦のパフォーマンスにはプレミアリーグのクラブも無視することはできない。複数のチームから熱視線が贈られる中、マージーサイドのライバルクラブも視線を送っている。
英『The Sun』によると、スコットランド出身のデイヴィッド・モイーズ監督は同郷の右ウィンガーを高く評価しており、2500万ポンドとも言われる要求額を支払う準備を進めているようだ。
レンタル先での活躍によって、リバプールのオランダ人指揮官の評価がどのように変わっているかは分からないが、今シーズンのプレシーズンを見る限りはそこまでの信頼を寄せているとは言えず、ユベントスで苦しんでいたイタリア代表FWフェデリコ・キエーザをチームに迎え入れた。
小柄な体躯だからこそできる俊敏性で相手のディフェンスを翻弄し、ペナルティエリア内に侵入するプレーは仕掛けが必要な場面にこそ光る。ルイス・ディアスやキエーザにも退団の噂が持ち上がる中、もしかするとチャンスを掴み取るチャンスがあるかもしれない。
リバプールが若手の将来有望株を地元のライバルチームに放出するわけもなく、いくら関心を示したところで交渉は困難を極める。売却するにしても、別のクラブが選ばれるはずで、現時点で取引が現実になることはない。
あるとすれば、完全に成長が止まったときだろうが、それはまだ先の話。16歳FWリオ・ングモハらもカップ戦で起用され、経験を積んでいる中、左右に自力で突破できるウィンガーを揃えるのもチーム作りとしては面白そうだ…
