2024-25シーズンのプレミアリーグ王者に輝いたリバプールが、早くも来たる夏の移籍市場に向けて動き出している。アルネ・スロット監督にとって、チーム構築の第一歩は中盤の強化だ。今季、アレクシス・マック・アリスターやライアン・フラーフェンベルフといった主力が過密日程のなかフル稼働を強いられており、来季の複数タイトル獲得を狙うには層の厚さが不可欠となる。
スペイン紙『Fichajes』によると、リバプールはバルセロナに所属するオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングに熱視線を送っており、ワールドクラスのプレーメイカーに対し、4000万ユーロという巨額のオファーを準備しているようだ。
抜群のテクニックと展開力を兼ね備えた現代的なミッドフィルダー。バルセロナおよびオランダ代表で主軸としてプレーしており、その完成度の高さは欧州でも指折り。移籍が実現すれば、リバプールの中盤にさらなるクオリティとバリエーションをもたらす可能性が高い。
フラーフェンベルフやマック・アリスター、ドミニク・ソボスライ、カーティス・ジョーンズらとともに世界でもトップレベルの中盤を形成することになり、数名が負傷で離脱したとしても、盤石なミッドフィルダー陣を保つことが可能となる。
デ・ヨングの去就を巡る鍵のひとつが、バルセロナの財政事情。近年の資金難から、クラブは高額年俸の選手に対する柔軟な対応を迫られており、売却によるキャッシュ確保が最優先事項となりつつある。
過去にはマンチェスター・ユナイテッド入りも噂されつつも、バルセロナからの移籍を固辞し続けたオランダ人MF。リバプールにとって最大の障壁となるのが、同選手の高額給与。減俸を受け入れるかどうかが交渉の分岐点になるだろうとも伝えている。
ただし、リバプールだけが関心を示しているわけではない。デ・ヨング争奪戦には他の強豪クラブも水面下で動いている。アーセナルとマンチェスター・シティのイングランドの2クラブも、オランダ代表MFの動向に注目しているとの報道が複数出ている。
どちらのクラブも中盤のベテラン勢が退団濃厚で、彼らに代わって中盤の核になり得る選手に注目しており、大舞台でも結果を残してきた27歳のミッドフィルダーがリストアップされているそうだ。
バルセロナでのプレーを視野に入れる同選手だけに、プレミアリーグ勢が獲得するのは困難を強いられる。また、リバプールとしても今年5月に28歳を迎えるプレーヤーをチームに加えるのはややリスクも大きい。
多くのオランダ代表選手が在籍し、監督含めコーチ陣にもオランダ人が揃うリバプールだが、新たなオランダ代表選手の引き抜きに本腰を入れるのだろうか…?
