ユルゲン・クロップ政権で、トレント・アレクサンダー=アーノルドとアンディ・ロバートソンとの超攻撃的なサイドバックとともに、代名詞となっていたのが、世界でも最も高い破壊力を誇ったフロントスリー。
元ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノとセネガル代表FWサディオ・マネ、そしていまもアンフィールドで得点とアシストを量産し続けるエジプト代表FWモハメド・サラーの3選手が織りなす攻撃は相手の頑丈なディフェンスを打ち破ってきた。
真ん中でバランスを取るフィルミーノは、エゴがなく、潤滑油として見事な働きを見せた。しかし、ともにエゴイストのマネとサラーが衝突するシーンは試合中にも見られ、ピッチでは圧倒的なコンビネーションを発揮するふたりの関係値は心配の種にもなっていた。
セネガル人フォワードは2022年の夏、バイエルン・ミュンヘンに移籍。ドイツではチームメイトとのいざこざもあって、翌シーズンはサウジアラビアに移った。アル・ナスルではクリスティアーノ・ロナウドらと前線を形成している。
リバプールと2年の契約延長に合意したエジプシャン・キングはフロントスリー時代を振り返ると、マネとの間には張り詰めた雰囲気があったと明かした。一方で、彼のゴールを一番アシストのも自分であると強調した。
「サディオとの間には緊張感があった。」
「それでも、僕たちは最後までプロフェッショナルだったし、それがチームに影響したとは思わないよ。」
「もっと欲しいと思うのが人間だ。それは理解できるし、彼はライバルだ。ピッチの外では、あまり親しくはなかったが、常にお互いを尊重していた。」
「(メディアやSNSについて)僕は気にしない。人々が何を考えようと、それは彼らの権利だ。」
「しかし、マネに最も多くのアシストを提供したのが僕であることに注目してほしい。」
「事実を見つめることはできるけれど、そういう言葉を投げかける方が明らかに簡単。それが見出しになるし、それがどう作用するかは分かっている。」
「リスペクトの範囲内であれば、それでいいと思う。でも、だからといってこの意見が正しいとは限らない。一日の終わりに、自分のやったことは分かっているし、良心は痛まない。」
L’Equipe
オーナーではなく、雇われる側である以上、いつも気の合う選手やコーチで固めるのは無理。とはいえ、ピッチ上での相互理解は素晴らしいの一言では表せないほどの連携を見せており、プライベートまでベタベタする必要性はない。
ともに数々の印象的なゴールで、リバプールにいくつものタイトルをもたらした。いまでも記憶に刻まれており、今後もマネやフィルミーノ、サラーのアタッカー3選手は語り継がれるだろう。
