昨夏の移籍市場において、ユベントスを追われたイタリア代表FWフェデリコ・キエーザは、バルセロナ行きなども噂される中、リバプール移籍を果たした。EURO2020での大活躍が記憶に残るが、当時のプレーぶりから比べると、非常に安い金額で獲得に成功した。
しかし、コンディションの不調はシーズンを通じて問題になった。当初はプレシーズンでプレーできなかったことによる出遅れかに思われたが、シーズンが終盤になっても出番が与えられない試合が多く、わずか1年でのイタリア復帰が濃厚に思われている。
ナポリやACミランなど移籍先には困らない27歳のウィンガーだが、情報は錯綜している。リバプールで戦い続けることを希望しているとの報道もあれば、1年で母国に戻ることを望んでいるとも伝えるメディアもあり、同選手の去就には注目が集まっている。
海外メディア『TBR Football』グレアム・ベイリー記者によると、マージーサイドのクラブは選手として、また人間性の面においてもキエーザを気に入っており、何がなんでも放出しようと企んでいるわではないようだ。
「キエーザは興味深い。ここからワールドカップのサイクルに戻ってくると思う。リバプールは彼のことを選手として、人間としてとても気に入っている。例えば、イタリアのメディアで彼が話しているのを見たことがない。」
「彼が騒いでいるのを見たことがないのは、サッカー選手としてだけでなく、ひとりの人間として彼を表しているのだと思う。私が聞いたところでは、リバプールは彼を無理に放出しようとはしていないようだ。」
あまりプレミアリーグやチャンピオンズリーグでの出番がなく、その能力を評価することすら難しいシーズンを過ごした。活躍した相手もほとんどが格下で、全盛期の動きを取り戻したとは思えない。
それでも、ピッチに出て必死に走り回る姿は希望を与える。あと1年はアンフィールドに残留して欲しいとの声も多く見られるが、もしも新たなアタッカーが加わるのであれば、イタリア人フォワードを手放すのもやむなし。
はたして、フィオレンティーナやユベントスで輝いた27歳のウィンガーは、新たなクラブに旅立つのか、もしくはアンフィールドで輝きを取り戻すのだろうか…?
