2026年6月で契約が切れるフランス代表DFイブラヒマ・コナテの去就が依然として不透明な中、オランダ代表DFフィルジル・ファンダイクも34歳を目前にしており、いつコンディションが落ち込んでもおかしくない年齢に差し掛かっている。
また、控え組のジャレル・クアンサーやジョー・ゴメスには退団の噂が飛び交っており、最終ラインの長期的な視点に立った再構築が必要となっている。アヤックスDFヨレル・ハトら新たなセンターバック確保の報道も出回るが、現時点では誰もチームに加わっていない。
モロッコ紙『Le360 Sport』によると、リバプールは将来を見据えて、19歳のモロッコ人DFアブデルハミド・アイット・ブードラル獲得を狙っているようだ。今年に入ってからはアミアンにレンタル移籍していたレンヌDFは、リーグ・ドゥで9試合に出場した。
モロッコU-20代表でも8試合に出場する若きセンターバックはいわばキャリアの入り口に立つ段階にすぎない。しかしその中でも、空中戦の強さと冷静なビルドアップ能力を武器に評価を高め、欧州スカウト陣のレーダーに鮮明に映り込んでいる。
ニューカッスルを筆頭に、ニースやリール、さらには匿名のラ・リーガクラブ2チームも獲得を視野に入れているとされるが、リバプールはその中でも「時間をかけて育てる」明確なビジョンを持って交渉に臨んでいるようだ。
現時点ではレンヌとの契約が残り3年あるが、リバプールが獲得に成功した場合、即座にトップチームへ加えることは考えておらず、イングランド・チャンピオンシップや欧州主要リーグへのローン移籍が検討されているという。これは、クラブが将来の中心選手として育成を視野に入れていることの表れであり、決して即戦力としての補強ではない。
はたして、アブデルハミド・アイット・ブードラルはアンフィールドの芝を踏む日が来るのか。その答えが出る日は、そう遠くないかもしれない。
