クロップ時代に築かれた土台を引き継ぎながらも、アルネ・スロット監督が独自の味付けを行い、就任初年度からプレミアリーグ制覇を達成した新生リバプール。この夏の移籍市場においては、戦力の大幅な刷新が進められている中で、浮かび上がってきたのがハーヴェイ・エリオットの去就問題。
ハンガリー代表MFドミニク・ソボスライやイングランド代表MFカーティス・ジョーンズに遅れを取っており、リバプールが同じポジションのドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツ獲得に力を入れているため、退団は避けられない状況だ。
弱冠16歳でアンフィールドに加入し、ブラックバーンでのレンタル移籍を経て、トップチームにも定着してきた現在22歳の若き攻撃的ミッドフィルダーは新たなキャリアに歩みを進める可能性が高まっている。
ノッティンガム・フォレストなどプレミアリーグのクラブからも関心が届くイングランドU-21代表MFだが、英『Football Insider』の報道によると、セリエAクラブへの移籍が現実味を帯びてきており、すでに水面下で交渉が進んでいるとされる。
フィジカル的なインテンシティに優れるとは言い切れない元フラムMF。ソボスライやジョーンズに比べると切り替えのスピードや純然たる走力、運動量などで劣っており、技術面に加えて、そうした点を評価するオランダ人指揮官のもとではチャンスを掴み取れなかった。
新天地候補として浮上するセリエAはテンポが抑えられ、テクニカルな選手にとってスペースと時間が確保されやすい。創造性と視野の広さで勝負するエリオットにとっては、持ち味を発揮しやすい環境だ。すでにイタリアの有力2クラブが関心を示しており、具体的なオファーの到着も時間の問題と見られている。
また、近年はプレミアリーグからイタリアの流入が相次いでいる。タミー・アブラハムやフィカヨ・トモリら若手組に加えて、カイル・ウォーカーやクリス・スモーリングらベテラン勢もセリエAでキャリアを復活させるケースも増えている。
具体的なクラブの名前が出ていないため、信憑性は乏しい。とはいえ、テクニックに優れるエリオットにとっては適切な環境が待ち受けている。セリエAであれば、リバプールでは見せきれなかったポテンシャルを最大限に引き出すことも可能だ。
リズムを操る左足の技巧派が、イタリアの地で再び輝きを放つ日はそう遠くないかもしれない…
