今シーズンのプレミアリーグで大躍進を果たしたフォレストは、シーズン終盤に息切れしてしまい、一時は3位にも入っていたが、最終的には7位で決着。来季の欧州カンファレンスリーグ出場権を確保。ヨーロッパ大会を視野に補強を進めており、経験豊富な左サイドバックの加入は優先事項のひとつと見られている。
リバプールの左サイドバック、コスタス・ツィミカスが今夏の移籍市場で注目の的になりつつある。ギリシャ代表としても活躍する29歳の左サイドバックには複数クラブが関心を寄せているが、中でもノッティンガム・フォレストが獲得レースで先頭に立っていると、英『Football Insider』が報じた。
一方、リバプール側にも放出の動きがある。ボーンマス所属のミロス・ケルケズ獲得に迫っているとされており、ギリシャ代表DFを今夏中に売却する可能性が高まっている。元マンチェスター・ユナイテッドのスカウトで、現在も業界で大きな影響力を持つミック・ブラウン氏も、リバプールが3人の左サイドバックを抱える構想はなく、少なくとも1人は退団すると語っている。
ツィミカスに対しては、チャンピオンシップからプレミア復帰を目指すリーズ・ユナイテッドも関心を示していた。ところが、英『Anfield Central』の報道によると、ツィミカス本人はリーズのオファーを拒否し、ノッティンガム・フォレストでの新たな挑戦を選ぶ可能性が高いそうだ。
その大きな要因は、フォレストが欧州カンファレンスリーグに出場する点。欧州の舞台に立てる機会はキャリア晩年に差し掛かる選手にとって大きな魅力であり、環境や出場機会以上に、舞台そのものが決断に影響を与えている可能性がある。
ネコ・ウィリアムズやオラ・アイナが主に左右のサイドバックを務めたが、両者ともに本職とは言い難く、より安定感のある本職左サイドバックの獲得が求められている。さらにアストン・ヴィラからレンタル加入していたアレックス・モレノが退団濃厚と見られており、左サイドの陣容は足りなくなる。
ノッティンガム・フォレストはすでにツィミカスに対して綿密な “デューデリジェンス” を行っており、プレースタイルだけでなく、人間性やチームへの適応性までも細かく精査しているという。ヌーノ監督が求めるプロファイルに合致しており、現時点で獲得最有力ターゲットと見て間違いない。
ただし、フォレストはツィミカス以外にも数人の左サイドバック候補をリストアップしており、交渉の行方はまだ流動的な状況だ。ブラウン氏は、クラブが最終的に複数のオプションの中から最善の選択を下す可能性を示唆している。
他方で、アンディ・ロバートソンの去就も影響を及ぼす。アトレティコ・マドリードから関心が寄せられており、選手本人もスペイン行きに前向き。移籍金もそれほど高くなく、アトレティコでも支払いに問題はない。
もしもロバートソンが退団する場合、ツィミカスを控えとして残留させる可能性も否定できず、来シーズンに向けたリバプールの左サイドバックには注目が集まっている…
