チャールトンから加入してちょうど10年が経とうとしており、アンフィールドでは通算241試合に出場歴を持つジョー・ゴメスは、リバプールの成功を陰で支え続けてきた。センターバックと右サイドバック、左サイドバックなどマルチにこなす柔軟性は、指揮官からの信頼も厚く、ユルゲン・クロップ政権下では要所で不可欠なピースとなっていた。
しかし、キャリアを通じて度重なる怪我に苦しめられ、昨季はプレミアリーグでわずか9試合の先発にとどまった。アルネ・スロット体制でプレミアリーグ制覇を成し遂げたチームにおいて、起用は控えにとどまり、クラブ内での立ち位置に変化の兆しが見え始めている。
海外メディア『TBR Football』によれば、クリスタル・パレス、リーズ・ユナイテッド、ウェスト・ハムがゴメスの獲得に興味を示しているようだ。ただし、リバプールは現時点で売却の意思はあまりないが、本人が移籍を望む場合には、クラブ側は道を塞がないとも伝えている。
注目すべきは、出場機会の少なさにもかかわらず、ゴメス自身がアンフィールドでの現状に不満を持っていない点だ。彼が退団を申し出る考えは今のところないとしており、クラブと選手の間には穏やかな関係が続いている。
リバプールにとって、チーム最古参DFの残留は長く激しいシーズンを戦い抜く上で、貴重な戦力となる。最終ラインのレギュラーであるイブラヒマ・コナテとは契約更新に向けた話し合いが停滞しており、レアル・マドリードが来夏にフリートランスファーでの獲得を狙っている。
さらには、ジャレル・クアンサーはバイエル・レバークーゼン移籍が迫っている。クラブ間での交渉が継続しており、イングランドU-21代表DFはすでに移籍にイエスと答えており、個人間の条件面は問題ない状況だ。
もっと言えば、オランダ代表DFフィルジル・ファンダイクも今年7月には34歳を迎える。キャリアにおいて終盤に差し掛かっており、急激にフィジカルが衰える可能性も否定できない。
プレミアリーグ連覇を狙うリバプールは、ジェレミー・フリンポンやフロリアン・ヴィルツ、ミロシュ・ケルケズと積極的な動きを見せており、新たなセンターフォワード獲得も視野に入れている。
もしもクアンサーが退団し、コナテも契約更新に至らなかった場合、リバプールはセンターバック陣の刷新にも取り組まなければならない。そうした状況において、長年の功労者であるゴメスを手放すとは思えないが、はたして…!?
