セリエA連覇を狙うナポリが、この夏の移籍市場において本格的に動き出している。アウレリオ・デ・ラウレンティス会長と新スポーツディレクターのジョバンニ・マンナは、アントニオ・コンテ監督とともに戦力の再編成に着手。攻撃陣の刷新を最重要課題に据えている。
補強の筆頭候補として浮上しているのが、フェデリコ・キエーザとジェイドン・サンチョの両ウインガー。特にキエーザに関しては、リバプールとの関係が揺れている中で、ナポリがいち早くアプローチを開始。イタリアメディア『Sky Sport Italia』によれば、すでに代理人ファリ・ラマダニ氏との間で事前交渉が行われたとされている。
かつてフィオレンティーナやユベントスで躍動したキエーザは、リバプールでは出場機会に恵まれず、昨季は全大会通じて14試合2ゴール2アシストにとどまった。アルネ・スロット体制で十分なプレー時間を得ているとは言い難く、今夏の退団は既定路線と見られている。
さらに、イタリア代表復帰も視野に入れる27歳のキエーザにとって、母国でのレギュラー奪取は喫緊の課題となっている。同国代表のガットゥーゾ監督からも継続的な出場機会の確保を求められており、ナポリへの移籍はまさにその要望を満たす動きだ。
ナポリの視線はキエーザだけにとどまらない。ユベントスが関心を寄せるジェイドン・サンチョについても、ナポリは積極的な姿勢を見せている。昨季マンチェスター・ユナイテッドからチェルシーにレンタル移籍していたサンチョだが、ユナイテッド復帰後の去就は依然として不透明なまま。
さらにはリバプールで退団濃厚なウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスにも関心を示していることが報じられており、最近は猛プッシュを続けていると言われる。
デ・ラウレンティス会長とマンナSDは、コンテ監督の求めるスタイルを具現化する選手を的確にピックアップしており、経験と実力を兼ね備えた即戦力をチームに加えることで、セリエA連覇だけでなく、欧州の舞台でも勝負できる陣容を整えようとしている。
はたして、ナポリはリバプールからキエーザとヌニェスのダブル獲りに成功するのだろうか…？