UEFA U-21欧州選手権において、イングランドU-21代表MFハーヴェイ・エリオットは大会を通じて5ゴールを挙げると、大会のMVPに輝いた。U-21代表チームでは28試合で14ゴールを記録してきたが、クラブレベルでは順風満帆とは行っていない。
アルネ・スロット監督の就任もあって、プレー時間は減少傾向にあり、昨季に至ってはプレミアリーグ初先発は優勝を決めた後のみになっており、厳しい試合ではスターターを任されることはなかった。
オランダ人指揮官の信頼を得ているとは言えない状況において、ドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツの加入も重なり、来季はさらなるプレー時間の減少も見込まれる。困難な状況に陥った22歳の攻撃的MFは移籍が濃厚で、イングランドやドイツから関心が届いている。
イタリア紙『FootItalia』によれば、イタリアからも熱視線が届いており、インテル・ミラノとユベントスの名門クラブが獲得に向けて動き出す可能性があるようだ。
インテル・ミラノは、前線の強力2トップのマーカス・テュラムとラウタロ・マルティネスをサポートする新たなクリエイターとしてエリオットの獲得を強く望んでいるそうだ。トゥドール新監督のもとで中盤のテコ入れを図るユベントスも、エリオットをリストの最上位に位置付けている。
リバプールはエリオットの移籍金を5800万ユーロと設定しているが、将来的な買い戻し条項を盛り込むことで4600万ユーロまで譲歩する可能性もある。インテルもユベントスも、クラブワールドカップへの出場などにより潤沢な資金を確保しており、この高額オファーにも対応できると見られている。
過去にも、プレミアリーグで出番を失いつつあったタミー・エイブラハムやフィカヨ・トモリ、クリス・スモーリングといったイングランド人選手がセリエAに新天地を求め、見事にキャリアを取り戻してきた。
資金力的にはイタリア勢には厳しい戦いが見込まれるが、プレミアリーグ勢やブンデスリーガ勢との争奪戦を制し、インテルかユベントスはリバプールからエリオットを引き抜くことができるのだろうか…?
