ジャレル・クアンサーの退団、イブラヒマ・コナテの不透明な去就、フィルジル・ファンダイクの年齢、ジョー・ゴメスの負傷歴と、プレミアリーグ連覇に向けて前ターバック陣に不安材料も多いリバプールが動き出すかもしれない。
かねてより関心を寄せていたクリスタル・パレスのイングランド代表DFマルク・グエイに対して、レッズは交渉の余地のない、受け入れるか拒否するか選択を迫る4000万ポンドに及ぶオファーの準備を進めていると、イギリス紙『The Sun』が報じた。
1999年生まれのマルク・グエイは、チェルシー下部組織出身。2021年にクリスタル・パレスへ完全移籍して以降、同クラブの守備を支えてきた。冷静な判断力とリーダーシップを兼ね備え、今ではパレスのキャプテンを任されるまでに成長した。
昨夏の移籍市場においては、ニューカッスル・ユナイテッドが複数回のオファーを提示するもクラブ間で合意に至らなかったものの、同選手の残りの契約も1年を切っており、契約更新に前向きでないため、パレスは来年にフリートランスファーでの放出を避けるためには、この夏に売却しなければならない。
ただし、ロンドンのクラブは4500万~5000万ポンドを移籍金として要求しており、リバプールがその金額を疑問に持っていることから交渉は前進していなかった。レギュラーの座が確保されれば、アンフィールド行きにも意欲的な25歳のセンターバックだが、もしも今回の報道が事実の場合、交渉が前に進む可能性も出てきた。
スコットランド代表FWベン・ドークを含めたトレード取引も交渉のテーブルに載せられたものの、パレスは金銭を優先にしており、この提案は現実に至らなかったが、パレスが金額を譲渡する可能性も否定できない。
クリスタル・パレスの共同オーナーであるジョン・テクスター氏が、同時に保有するリヨンとの関係が問題視され、UEFAからヨーロッパリーグではなくカンファレンスリーグへの降格処分が下されたことも、資金面に大きく影響を及ぼすかもしれない。
これに対してパレスは控訴の意向を示しているが、いずれにしても今夏の補強計画は厳しい状況にある。グラスナー監督は2人の新ディフェンダー獲得を求めており、第一候補はスポルティング所属のウスマン・ディオマンデ。その移籍金も約4000万ポンドが必要と見られているため、パレスとしてはグエイの売却が交渉の前提条件になる。
フランス代表のセンターバックが契約最終年をアンフィールドで過ごしたとしても、過去なシーズンを戦い抜くためには、最低でもひとりのセンターバックを確保しなければならないリバプールは、どのような決断を下すのか…?
