アンフィールドでモハメド・サラーに代わり、新たな点取り屋になることを期待されていたウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスが、ついにアンフィールドに別れを告げようとしている。
3年前、ベンフィカから8500万ユーロという巨額で鳴り物入りで加入したヌニェスの移籍話が、いよいよ佳境を迎えている。リバプールは当初6500万ポンドという強気の価格設定を掲げていたが、現在は買い取り義務付きのローン移籍にも応じる姿勢を見せていると、イタリア紙『TuttoSport』が報じた。
ウルグアイ代表FWの未来を巡り、最も現実的な候補として浮上しているのがユべントスだ。ナポリが5000万ユーロ超の移籍金に応じられずに交渉から撤退した今、イタリアの名門クラブが本格的に動き出している。
同クラブはパリ・サンジェルマンフランス代表FWランダル・コロ・ムアニとの交渉を続けながらも、リバプールで放出候補として認識されているダルウィン・ヌニェスを代替案として検討しているそうだ。
アルネ・スロット監督体制下で構想外となったヌニェスに対し、リバプールが抱えるジレンマは深刻。143試合で40ゴールという数字は、当時クラブ史上最高額の移籍金を支払った選手にしては物足りない。
特に今夏、ウーゴ・エキティケの加入が決定し、さらにアレクサンデル・イサクの獲得も水面下で進んでいるとされる中、ヌニェスの居場所はなくなりつつある。リバプールの財政状況を考えれば、損失を最小限に抑えながらも確実な売却を実現したいのが本音だろう。
イタリアメディアは6000万ユーロのオファーが検討されていると報じており、これは当初の希望額から大幅に下がった現実的な数字と言える。
サウジアラビアからの関心も継続しているものの、ヌニェス自身がヨーロッパ残留を強く希望している状況では、ユベントスのようなビッグクラブでの再起に賭けたい選手の心境は理解できる。来年6月に控えるワールドカップへの招集を考えれば、セリエAという舞台は魅力的な選択肢となるはずだ。
ユベントスにとってヌニェス獲得は、攻撃陣の大幅な刷新を意味する。ただし、オファーを出すためには、その前提条件としてセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホヴィッチの売却が必要とされている。
ウルグアイ人ストライカーの立場から見れば、ユヴェントスは理想的な移籍先だろう。セリエAでの成功例は数多く、特に南米出身の攻撃的な選手にとって相性の良いリーグとして知られている。アンフィールドで花開かなかった才能が、トリノの地で再び輝きを放つ可能性は十分にある。
リバプールファンにとって、8500万ユーロの投資が期待通りの結果をもたらさなかったことは大きな痛手。しかし、長期的な視点で見れば、構想外の選手を適正価格で売却し、より適した補強に資金を投じることは賢明な判断と言える。
はたして、ダルウィン・ヌニェスの次なるクラブはどこになるのだろうか…？