フェイエノールトから就任1年目で、プレミアリーグ制覇という偉業を成し遂げたアルネ・スロット監督。スポーティングディレクターにはリチャード・ヒューズを迎え入れ、フロント陣も入れ替わったリバプールだが、オランダ人指揮官の2年目に向けて大型補強を完遂した。
リバプールは今夏の移籍市場を通して、話題の中心となっていた。序盤にはバイエルン・ミュンヘン行きが濃厚と思われていたドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツを獲得し、その移籍金もさることながら、プレミアリーグでの挑戦を選択させた手腕が評価された。
そして、終始リバプール行きを熱望し続けたスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサクも、念願のアンフィールドでのプレーを手に入れた。プレシーズンのツアーに帯同せず、トップチームでのプレーを拒否するなど強硬な姿勢を示し続け、ニューカッスルが代役を確保したことで落ち着いた。
他にも即戦力級をチームに迎え入れたリバプールだが、選手の売却にも積極的に動いた。当初から退団が噂されていたダルウィン・ヌニェスがサウジアラビアに向かう一方、主力と見られていたルイス・ディアスはバイエルン・ミュンヘンに新天地を求めた。
他には、多くの若手選手やアカデミー育ちの選手も売却された。クィービーン・ケレハーやジャレル・クアンサー、ベン・ドーク、タイラー・モートンに加えて、移籍市場の最終日にはハーヴェイ・エリオットも買取オプション義務付きのローン移籍で退団した。
ユルゲン・クロップ政権で活躍してきた選手たちが次々にアンフィールドを離れる一方、トップリーグで実績十分な選手たちが加入。
2025/26シーズンを戦い抜くために、リバプールが獲得・売却した選手たちは以下の通り:
【加入】
| 選手名 | 所属元 | クラブ移籍金 |
| アレクサンデル・イサク | ニューカッスル | £1億2,500万 |
| フロリアン・ヴィルツ | バイエル・レバークーゼン | £1億1,600万 |
| ウーゴ・エキティケ | アイントラハト・フランクフルト | £6,900万 |
| ミロシュ・ケルケズ | ボーンマス | £4,500万 |
| ジェレミー・フリンポン | バイエル・レバークーゼン | £3,500万 |
| ジョヴァンニ・レオーニ | パルマ | £2,600万 |
| アーミン・ペチ | プスカシュ・アカデミア | £150万 |
| ウィル・ライト | サルフォード | £20万 |
| フレディ・ウッドマン | フリー | フリー |
【売却】
| 選手名 | 移籍先クラブ | 移籍金 |
| ルイス・ディアス | バイエルン・ミュンヘン | £6,550万 |
| ダルウィン・ヌニェス | アル・ヒラル | £4,620万 |
| ジャレル・クアンサー | バイエル・レバークーゼン | £3,500万 |
| ベン・ドーク | ボーンマス | £2,500万 |
| カオイムヒン・ケレハー | ブレントフォード | £1,800万 |
| トレント・アレクサンダー=アーノルド | レアル・マドリード | £850万 |
| タイラー・モートン | リヨン | £1,500万 |
| ナット・フィリップス | ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン | £330万 |
| ハーヴェイ・エリオット | アストン・ヴィラ | ローン(3500万ポンドの買い取り義務付き) |
※コスタス・ツィミカスは買取義務付きではなく含まず
リバプールはさらにクリスタル・パレスDFマルク・グエイ獲得にも迫った。メディカルチェックも行い、書面も準備されていたにも関わらず、代役を確保できずに土壇場でキャンセル。イングランド代表のセンターバックは、来夏にフリートランスファーで退団することが濃厚になった。
一方で、この移籍次第ではACミラン行きの可能性もあったジョー・ゴメスもリバプールに残留。センターバックを中心に、左右のサイドバックの控えとしても活躍が期待される。
大幅に選手を入れ替えながらも、プレミアリーグにおいては開幕から3連勝中。アーセナルやニューカッスル・ユナイテッドら強敵相手にも勝利を収めており、期待は高まるばかり。
はたして、リバプールは今季いくつタイトルを獲得できるのだろうか…?
