先日のマージーサイド・ダービーで、モハメド・サラーからの絶妙な浮き球を左足ボレーで叩き込んだ23歳MFライアン・フラーフェンベルフ。チームに先制点をもたらし、この試合の “プレーヤー・オブ・ザ・マッチ” にも選出された。
アルネ・スロット監督のもと、守備的MFにポジションを変更し、覚醒を続ける若きオランダ代表ミッドフィルダーはいまやプレミアリーグだけではなく、世界でもトップランクのミッドフィルダーの仲間入りを果たした。
オランダ人指揮官にとって欠かせない存在となった同選手に対して、スペインから魔の手が忍び寄っている。スペイン紙『Fichajes』によると、レアル・マドリードを率いるシャビ・アロンソ監督が気に入っており、フロレンティーノ・ペレス会長に獲得をアピールしているようだ。
オーレリアン・チュアメニとの2枚看板で中盤を支配し、フラーフェンベルフをエンジンルームの核として機能させる構想。この組み合わせが実現すれば、エドゥアルド・カマビンガ、ジュード・ベリンガム、フェデリコ・バルベルデのうち1人がポジションを失う計算になる。
現実的な観点から見ても、マドリードの中盤補強は急務と言える。トニ・クロースの引退で生まれた穴は予想以上に深く、チュアメニらでは埋めきれない空白が露呈している。フラーフェンベルフの万能性とゲームメイク能力は、この課題を解決する鍵となり得る。
しかし、移籍実現への道筋は険しい。リバプールは7500万ユーロという評価額を設定していると報じているが、この金額は年々上昇。23歳という年齢も踏まえると、1億ユーロどころでは収まらない金額でのオファーが必要となるだろう。
2028年6月までの契約だが、スロット監督との関係値もあって、新たな契約が提示される可能性もある。トレント・アレクサンダー=アーノルドやイブラヒマ・コナテの状況を避けるためにも、先手必勝で契約更新に着手するのも自然の摂理。
そもそもリバプールが手放すわけもなく、選手本人もアンフィールドで満足していることから、もしもマドリードが引き抜きたい場合には想像を絶するほどの移籍金をオファーしなければならない羽目になるだろう…
