ヘタフェ買収目前?フェンウェイ・スポーツ・グループが仕掛けるマルチクラブモデル

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リバプールを所有するフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)がスペインのヘタフェ買収に向けて交渉を進めていることが複数の報道で明らかになっている。

昨年フランスのボルドー買収に失敗した後、FSGはスペイン市場に照準を合わせ、アンヘル・トーレス会長との間で段階的な買収スキームを協議している。買収額は約1億ポンド規模とされ、まずは少数株主として参入し、2027年に完成予定の新スタジアム竣工を機に完全買収へ移行する可能性が高い。

トーレス会長は2002年からヘタフェを率いてきたが、73歳となった今、自身の退任時期を新スタジアム完成の瞬間と明言している。そのため、FSGが後継者としてクラブを引き継ぐシナリオは現実味を帯びている。

海外メディア『The Athletic』の報道によれば、交渉はすでに実務段階に入っており、リバプールのオーナーシップ戦略が大きな転換点を迎えているようだ。

ただの投資案件ではなく、リバプールが欧州サッカーの新たな潮流に本格的に参入する。マンチェスター・シティを中心とするシティ・フットボール・グループや、チェルシーが進める多クラブ所有モデルはすでに確立されつつあり、選手育成や移籍戦略において大きな優位性を生んでいる。

FSGがマルチクラブモデルに踏み出す最大の理由は、ポスト・ブレグジット時代の移籍制限を乗り越えるためだ。かつてステファン・バイチェティッチをセルタ・デ・ビーゴから16歳で獲得できたのはブレグジット前だったからこそ。

今では未成年選手の直接獲得は不可能であり、労働許可証の取得も難しくなっている。だが、もしFSGがスペインにクラブを所有すれば、若手をまずヘタフェで育成し、経験を積ませた上でリバプールに送り込むことが可能になる。

さらに、レンタル移籍の不確実性を排除できる点も大きい。ハーヴェイ・エリオットがブラックバーンで成功した一方、レイトン・クラークソンは同じクラブで出場機会を得られず苦しんだ。戦術や監督の方針が変われば、レンタル先での成長は保証されない。しかし、FSG傘下のクラブであれば、リバプールの戦術哲学に沿った育成が可能となり、選手の成長曲線をコントロールできる。

また、ヘタフェという選択肢には現実的な妙味がある。ラ・リーガで安定して1部に残留している中堅クラブであり、欧州カップ戦の経験もある。経済規模は決して大きくないが、育成と戦術的規律に定評があり、リバプールの若手を鍛えるには理想的な環境だ。

トーレス会長が築いた基盤を引き継ぎつつ、FSGが資金とノウハウを注入すれば、クラブの価値は大きく跳ね上がる可能性がある。

フェンウェイ・スポーツ・グループでフットボール部門CEOを務めているマイケル・エドワーズ氏にとって、リバプールの強化や商業的な成功と同じレベルで、マルチクラブモデルの確立は重要なタスクとなる。

若手選手に経験を積ませるだけではなく、グループに取り込めれば様々な面で協力体制を維持でき、リバプールだけではなく、ヘタフェにとっても競争力を増す良い機会になり得る。

はたして、FSGはこのまま契約を締結まで持っていけるのだろうか…?

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