今夏の移籍市場のデッドライン・デイ、クリスタル・パレスの代替選手探しが頓挫し、3500万ポンドで合意していたマルク・グエイのリバプール移籍が破談に終わった。あれから1カ月以上が経過した今、アンフィールドはグエイへの興味を失っていない。
それどころか、2026年夏のフリー移籍獲得へ向けて着々と布石を打ち続けている。だが、この戦いはもはや1対1の交渉ではなくなった。
ドイツ人ジャーナリストのフロリアン・プレッテンベルク氏によれば、リバプールとバルセロナが具体的な交渉を継続する一方で、グエイ本人はレアル・マドリードの動きにも注目しているようだ。さらに、バイエルン・ミュンヘンのマックス・エーベルもグエイの代理人と接触を開始しており、欧州の名門クラブが入り乱れる争奪戦へと発展している。
🚨🔴 Liverpool are still giving everything to sign Marc #Guéhi on a free transfer next summer, with ongoing talks taking place. The Reds are very concrete in their interest — as are Barcelona. #LFC
— Florian Plettenberg (@Plettigoal) October 7, 2025
However, Guéhi are also waiting to see whether Real Madrid make a move.
Max… pic.twitter.com/FCa34Xzq0q
イングランド代表の25歳DFは、プレミアリーグで揉まれた強靭なフィジカルと冷静な判断力を兼ね備えたモダンなセンターバックだ。EURO2024ではイングランドの守備陣を支え、ガレス・サウスゲート監督の信頼を勝ち取った。
クラブレベルでもパレスのキャプテンとして、攻守両面でチームを牽引してきた。契約は2026年6月で満了を迎えるため、来年1月からは他クラブと自由に交渉できる。リバプールはこの好機を逃すまいと、グエイ側との対話を密に重ねている。
この夏にはアンフィールド行き直前だったが、フリートランスファーでの獲得はリバプールの思惑通りには進んでいない。バルセロナがバイエルンの動きに対抗する形でグエイ側への接触を強化し、レアル・マドリードという巨大な存在が選手の心理に影を落としている。グエイがどのクラブを選ぶかは、契約条件の良し悪しではなく、彼自身が描くキャリアビジョンと深く結びつくだろう。
リバプールは来年1月の移籍市場では動かず、夏のフリー移籍を待つ戦略を選択している。移籍金がゼロになれば、クラブ側にとってメリットでしかないが、競争が激化する現実も待ち受けている。ただし、イブラヒマ・コナテの契約問題やフィルジル・ファンダイクの高齢化、ジョヴァンニ・レオーニの長期離脱など最終ラインに不安が残る中、獲得の時期を早める可能性は否定できない。
リバプールにとって、グエイは次の世代を担うディフェンスリーダーとしての期待が込められている。ファンダイクの後継者を探すことは容易ではなく、グエイはその資質を十分に備えている。
はたして、リバプールは新戦力としてグエイを迎え入れらるのか、もしくは別のクラブに新天地を求めることになってしまうのか…?
