ジェノアの心臓部が、いま欧州のビッグクラブたちの静かな獲得競争の中心にいる。
トルコ出身のサッカージャーナリスト、エクレム・コヌル氏が報じたところによると、デンマーク代表MFモルテン・フレンドルップは、リバプール、トッテナム、インテル、ミラン、バイエル・レバークーゼン、RBライプツィヒといった6つのヨーロッパ屈指のクラブから、2026年の移籍市場に向けて綿密な監視を受けている。
🚨🆕 #Genoa 🇩🇰
— Ekrem KONUR (@Ekremkonur) October 18, 2025
Morten Frendrup is firmly on the radar of several top European clubs ahead of a potential move in 2026.
👀Liverpool, Tottenham, Inter, Milan, Bayer Leverkusen and RB Leipzig are all keeping close tabs on the Danish talent. pic.twitter.com/610CbxCcl8
24歳のミッドフィールダーがなぜこれほどまでに多くの巨人たちを惹きつけるのか。その答えは、統計データと戦術的多様性の中に隠れている。
アンフィールドのアルネ・スロット監督にとって、フレンドルップは理想的なターゲットかもしれない。リバプールとトッテナムはプレミアリーグのクラブとして、彼がイングランドのフィジカルなスタイルに適応できる資質を備えていると高く評価しており、両クラブとも特に強い関心を寄せている。
ライアン・フラーフェンベルフが世界屈指のアンカーへと開花したいま、チームに必要なのは控え選手ではなく、ポジション争いを繰り広げられる選手。日本代表MF遠藤航が在籍しているものの、先発起用の機会は少なく、フレンドルップはまさにその条件を満たしている。
2023-24シーズン、フレンドラップはセリエA全体でボール回収数122回、成功タックル数131回という驚異的な数字を記録し、リーグトップに君臨した。これだけ激しいプレーを繰り返しながら、わずか6枚のイエローカードしか受けなかったというクリーンさも特筆すべき点だ。タイミングの正確さ、状況を瞬時に判断する能力、そして冷静さ。これらすべてが、彼のプレーに凝縮されている。
2022年1月にブロンビーからジェノアへ370万ユーロで加入して以降、フレンドルップはチームの中心選手として存在感を示し続けてきた。セリエBへの降格を経験しながらも、2022-23シーズンにはアルベルト・ジラルディーノ監督の下で中盤の要として活躍し、昇格を勝ち取った。2024年2月には2028年まで契約を延長し、ジェノアへの忠誠心を示した。
右利きのミッドフィールダーであるフレンドルップは、守備的ミッドフィールダーとしてだけでなく、左右のサイドバックでもプレーできる戦術的柔軟性を持つ。このユーティリティ性は、ローテーションが避けられない現代サッカーにおいて、計り知れない価値を生み出す。
フレンドラップは2028年までジェノアと契約しており、バイアウト条項は存在しないとされる。これはジェノアにとって、交渉の主導権を握れる絶好のポジション。クラブ側は強気の姿勢で交渉に臨むことができ、移籍金は3000万ユーロ以上に跳ね上がる可能性が高い。
競争は熾烈を極めている。リバプールは専門性の高いアンカーとしてアダム・ウォートンのような選手の獲得も視野に入れているが、冬の市場での獲得は難しいため、フレンドルップが現実的な選択肢として浮上している。
この夏に大型補強を敢行したリバプールだが、新戦力がうまくハマっていない。モハメド・サラーらベテラン勢の衰えが目立ち、新たな選手たちとのコンビネーションもチグハグ。途中まではギリギリで勝利を手にしてきたが、最近は負けがこんでいる。
昨シーズンはプレミアリーグを制覇したリバプールだが、簡単に失点するシーンも目立っている。そういう意味では、中盤の底で攻守両面で引き締められる守備的ミッドフィルダーの存在は貴重な役割を担う可能性もある。
はたして、モルテン・フレンドルップはアンフィールドの地に降り立つのか、もしくは別のクラブに移籍するのか…?
