アンフィールドの視線は今、ウェールズの首都カーディフに向けられている。イギリスメディア『TEAMtalk』によれば、リバプールが獲得を目指すのはカーディフ・シティに所属する19歳のセンターバック、ディラン・ローラーのようだ。
国内のライバルであるアーセナル、チェルシーも獲得に動いており、ドイツからはバイエルン・ミュンヘン、ボルシア・ドルトムント、RBライプツィヒといった名門クラブのスカウト陣も動向を追っており、この若き才能を巡る争奪戦は、すでにプレミアリーグの枠を超え、欧州のトップクラブを巻き込んだ熾烈な様相を呈している。
カーディフ・シティは、ローラーとの契約が2028年夏まで残っているにもかかわらず、このビッグクラブ間の競売を歓迎している。この競争が移籍金を最大限に高騰させ、クラブの財政を潤すことを確信している。
リバプールがディラン・ローラーの獲得に動く背景には、クラブの守備陣の長期的なビジョンがある。最終ラインの絶対的な支柱であるフィルジル・ファンダイクは、キャリアの円熟期を迎えた。彼の後継者を見つけ出すことは、クラブの未来を左右する最優先事項である。
ローラーのプレースタイルは、リバプールの戦術に適応するだろう。現代のセンターバックに求められる圧倒的なフィジカルと、高い戦術理解度を兼ね備える。19歳という年齢にもかかわらず、彼は最終ラインで常に冷静な判断を下し、軽率なミスを犯さない。
ビルドアップ能力は、特にリバプールにとって大きな魅力的。正確なショートパスで中盤を経由するだけでなく、一瞬の隙を突く長距離のフィードで、前線のスピードスターたちへ決定的なパスを供給する能力を持つ。
常に次のプレーを予測し、最適な選択肢を選んでいる。リバプールが伝統的に最終ラインからの攻撃の起点作りを重視してきたことを考えれば、ローラーの左足から繰り出されるパスは、新たな攻撃の武器となる。
この夏の移籍市場において、パルマから18歳DFジョヴァンニ・レオーニが加入したリバプール。不運にもデビュー戦で大怪我を負ってしまったが、ピッチで披露したパフォーマンスは将来性を感じさせた。
他には即戦力として、クリスタル・パレスDFマルク・グエイがトップターゲットとして継続的に据えられている。この冬に動くのか、もしくはフリートランスファーを狙い、レアル・マドリードらとの争奪戦に挑むのか決断が迫られている。
ファンダイクの高齢化、イブラヒマ・コナテの契約問題、ジョー・ゴメスへのイタリアからの関心と、アルネ・スロット体制2年目で直面するセンターバック陣の再構築。今シーズンは失点数も増えており、サポーターからの関心度も高い。
はたして、リバプールはカーディフの新進気鋭DFディラン・ローラー獲得に本腰を入れるのだろうか…？