2024-25シーズンにプレミアリーグを制覇したリバプールだが、2025年の夏の移籍マーケットにおいて積極的な補強を敢行。フロリアン・ヴィルツやアレクサンデル・イサクらを迎え入れたものの、今のところはアルネ・スロット体制は順風満帆とは言えない。
開幕ダッシュこそ成功したが、その後は引き分けや負けが続いた。最近こそ立て直しつつあるが、まだまだユルゲン・クロップ政権のような強さは見出せていない。また、モハメド・サラーやフィルジル・ファンダイクらベテラン勢も転換期にあり、サラーに関しては一時期スロット監督との仲違いも報じられた。
いずれにせよ、オランダ人指揮官の時代に本格移行したリバプールだが、比較的陣容が揃っている中盤の強化も狙っている。その背景には、昨シーズンには “クローザー” として優勝にも貢献した日本代表MF遠藤航の去就が不透明かつスロット監督の中でスタメンとしては扱われていないことが影響している。
いまやフランスで一皮剥けたプレーを披露するタイラー・モートンらも放出しており、トレイ・ナイオニが将来を期待されているものの、トップチームでレギュラーになるのはまだまだ先の話で、リバプールの視線はラ・リーガのフランス代表MFに向けられていた模様。
スペイン紙『Fichajes』が報じたところによると、リバプールはレアル・マドリードのフランス人MFエドゥアルド・カマヴィンガ獲得のため、7000万ユーロという巨額のオファーを提示したが、マドリードの首脳陣によって一蹴されたようだ。
レアル・マドリードは、短期的な金銭的利益と、クラブの長期的なスポーツ戦略を比較し、迷うことなく後者を選び取った。彼らにとって、カマヴィンガは金銭で取引される商品ではない。サンティアゴ・ベルナベウの未来を担う、かけがえのない核である。
今回の報道が正しいとすれば、リバプールがカマヴィンガに7000万ユーロを投じた事実は、スロット体制で直面する中盤の構造的な問題を明確にしている。特に、相手のロングボール戦術への脆弱性や、試合の立ち上がりの失点癖が顕著。これまでも様々な形や選手を試してきたが、まだ正解には辿り着いていない。
カマヴィンガは、中盤の底から最終ラインまでをカバーし、同時に攻撃のスイッチを入れられる万能の潤滑油的な存在。中盤の守備的役割だけでなく、カルロ・アンチェロッティ指揮下では左サイドバックとしても世界最高水準のプレーを披露してきた。
遠藤が起用されない大きな理由として挙げられるのが、ボールを前に運べる能力。決してアスリート能力やドリブル技術が高いわけではないだけに、ライアン・フラーフェンベルフらが疲れていても先発で起用されることはほぼなかった。
最近はカーティス・ジョーンズが中盤の底で好パフォーマンスを見せつけているが、層の薄さは否めない。そこに万能型のカマヴィンガを加えられれば、フロリアン・ヴィルツを含めて6枚でのローテーションが組めることになる。
とはいえ、レアル・マドリードが移籍を容認するとは思えず、リバプールが7000万ユーロという大金を準備したとも思えない。あくまでスペインメディアが書き上げた噂であることを前提としつつも、 ”もしも” を考えるとワクワクしてしまう…
