リバプールは現在、プレミアリーグにおいてチャンピオンズリーグ出場権を巡る極めて重要な局面を迎えているが、ファンの関心はピッチ上の結果と同等、あるいはそれ以上に、来夏の守備陣の再編へと向けられている。
守備の要として君臨するイブラヒマ・コナテの契約問題は、未だ解決の糸口が見えていない。レアル・マドリードによる執拗なまでのアプローチが報じられる中、リバプールのフロントは最悪の事態、すなわち大黒柱の流出という現実に備え、水面下で迅速かつ大胆な動きを見せている。
フランス代表DFが果たしている役割は代えがたい。圧倒的なスピードと対人能力、そしてフィルジル・ファンダイクの隣で磨き上げたビルドアップの精度は、現在のチーム戦術の根幹を成している。
しかし、2027年までとなっている現行契約の更新が難航しているという事実は、クラブにとって大きな痛手となる可能性を秘めているが、リバプールのスカウティング部門は、すでにその先の未来を見据え、特定の選手に対する評価を固めている。
海外メディア『Football Insider』が独占的に伝えた情報によれば、リバプールの補強リストの最上位に急浮上したのが、リーズ・ユナイテッドに所属するスロベニア代表DFジャカ・ビヨルであるようだ。
2025年の夏、リーズがウディネーゼから約1500万ポンドという破格の移籍金で獲得した同センターバックは、エランド・ロードでのわずか半年あまりで、プレミアリーグ屈指の守備者としての評価を確立した。
かつて守備的ミッドフィルダーとしてプレーしていたが、センターバックへとコンバートされたことで、その真価を発揮。190センチメートルを超える屈強な体躯を活かした空中戦の強さは、リバプールのスカウト陣に大きな衝撃を与えている。
データによれば、2025/26シーズンのリーグ戦における空中戦勝率は8割を超え、これはプレミアリーグ全体でもトップクラスの数字。だが、リバプールが最も高く評価しているのは、そのスタッツに現れない冷静な判断力と、中盤の底で培われたパスレンジの広さにある。
ピッチ上で展開されるビヨルのプレーは、かつてのジョエル・マティプを彷彿とさせる。自らボールを持ち運び、相手のプレスを一枚剥がした上で供給される縦パスは、前線の攻撃陣に一瞬の休息と決定的な好機をもたらす。
イブラヒマ・コナテがパワーとスピードで相手をねじ伏せるタイプであるならば、ビヨルは知性と技術で相手の攻撃を遮断し、自軍の攻撃へと転換させる芸術家のような趣がある。後方からのビルドアップのクオリティは生命線のアルネ・スロット体制において、戦術的な多様性をさらに広げる結果に繋がるだろう。
スロベニア代表としてもすでに70キャップに迫る経験を持ち、欧州選手権などの大舞台でも臆することなく立ち向かうメンタリティは、アンフィールドという特別なスタジアムのプレッシャーに耐えうる資質を備えている。
ただし、契約は2030年まで残っており、27歳という年齢も気掛かり。すでに20歳DFジェレミー・ジャケ獲得を決めており、19歳DFジョヴァンニ・レオーニがわずか1試合だが希望を見せ付けたことで、来季のセンターバック陣はさらなる若返りが実現する。
そうような状況において、フリートランスファーならまだしも移籍金をかけて27歳の選手を取りに行くシナリオは描くにくいが、リバプールはどのような行動をするのだろうか…?
