昨シーズン、リバプールの最終ラインに悲劇が襲った。ディフェンスリーダーでもあるフィルジル・ファンダイクの負傷に始まり、代表チームに参加していたジョー・ゴメスも長期離脱が決定。さらには、ジョエル・マティプも怪我で離脱してしまい、主力センターバックがいない状況に陥った。
本職ではないファビーニョやジョーダン・ヘンダーソン、経験値の少ないナサニエル・フィリップスらが代役を務める中、同じく急遽トップチームのピッチに立ったのが、当時19歳だったイングランド人DFリース・ウィリアムズ。
年明けからは無敵のホームで連敗を喫するなどムードがよろしくなかったが、シーズン終盤に向けて少しずつ復調。最終的にはプレミアリーグ3位に食い込んだチームのディフェンスラインの一人として、調子を取り戻したチームに大きく貢献した。
オーストリアで始動しているプレシーズン・キャンプにも参加している同選手は、2021-22シーズン開幕を前に経験豊富なセンターバック陣に加えて、新加入DFイブラヒマ・コナテらから多くを学びたい意欲を表明している。
「できることならば、昨シーズンを再現したいね。」
「さらに数試合に出場したいのは山々だけど、負傷していた3選手が戻ってくるため、(出番を得るのは)困難になるだろう。でも、彼らから学び続けることができれば、今後の数シーズンにおいて役に立ってくれるはずさ。」
「個人的には世界でも有数のセンターバック陣と練習しているし、ファンダイクは世界でもトップ。一緒にいられる時間はいつでも有益だ。」
「昨シーズンはセンターバックに大きな問題を抱え、それによって出番を得て、自分なりのベストを尽くせた。ただ、それぞれが個性を持ち、彼らの復帰はチームにとって非常に助けになる。」
「(センターバック陣では)ビリー・クメティオに次いで、僕は2番目に若い。経験豊富で、たくさんの試合をこなしてきた選手たちだけに、コナテやゴメス、マティプ、ファンダイクから学べることは吸収して、成長の糧にしていきたいね。」
ナット・フィリップスとのコンビネーションで、なんとかシーズンを良い方向で終えた昨シーズン。しかし、実力だけで考えるとプレミアリーグレベルとは言えず、今シーズンはローン移籍も噂されている。
まずはプレシーズンで実力を証明し、序列で最低でも5番手には入り込みたい。とはいえ、残留してもカップ戦すら出番が危ぶまれるだけに、試合出場が確保されるクラブへの移籍を考慮する時期に来ている印象もある。チャンピオンシップ(リーグ3部相当)やリーグ1(リーグ3部相当)が候補になる。
プレミアリーグだけではなく、世界的にもトップクラスのセンターバック陣を乗り越えて、スタメンの座を確保する日が来るのだろうか…?