ハル・シティでの活躍が認められて、イングランド人FWジャロッド・ボーウェンがウェストハム・ユナイテッドに加入したのが2020年冬。以来、スタメンの座を確保しており、昨シーズンは40試合8ゴール6アシストと好調を維持したチームに呼応するか如く、立派な成績を残した。
右ウイングを主戦場にし、カットインして左足を使って放つシュートやクロスは魅力的。前線に駆け上がるスピードも持ち合わせており、守備面での献身性も申し分ない。リバプールはカウンターを攻撃パターンのひとつとしており、相性が非常に良い。
『The Athletic』によれば、ウェストハムFWが補強の急先鋒として浮上している。前線強化を目指すユルゲン・クロップ監督にとって、24歳とまだ若く攻撃的ミッドフィルダーやセンターフォワードとしても振る舞える柔軟性が高く評価されている。
ディボク・オリギやシェルダン・シャキリらに退団の噂が絶えず、クラブは移籍先を探している。EURO2020での活躍で、ラティオ(セリエA)含む複数クラブが獲得に乗り出していると言われるスイス代表FWの退団は、攻撃陣の層を薄くしてしまう。
同じく左利きのウインガーは、元ストークFWの代役に打ってつけ。モハメド・サラーと争うには物足りない印象だが、バックアップとしては優秀。同様に噂に上がったバイエルンFWキングスレイ・コマンに比べると高いレベルでの経験は劣るが、1年半に及びプレミアリーグでの経験を積んでいる。
来シーズンのヨーロッパリーグ参戦を決めたウェストハムだけに、主力ウインガーの放出で戦力ダウンは望まない。同クラブはウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンからマテウス・ペレイラ獲得を目指しており、仮にジャロッド・ボーウェンを放出した場合にはWBAとの交渉が加速するかもしれない。
若きウインガーであるハーヴェイ・エリオットが戻ってきており、右サイドのウイング・ポジション争奪戦は熾烈。ブラックバーンでブレークしたウインガーだが、プレシーズンを見ている限りは中盤での起用が増える可能性もあり、スピードに溢れるウェストハムFWは適切な補強と言えるだろう。
ミッドフィルダーのみならず、複数の攻撃的な選手への関心が報じられているリバプール。そろそろいずれかのポジションで新戦力加入の正式発表を聞きたいところ。リーグ奪還を狙う同クラブは、昨季に躍進したチームから主力を引き抜けるのか…?