サポーターに愛されたオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムは、リバプールとの契約延長に合意できずに、今年の夏にクラブを後にした。2016年にニューカッスルから加入した同選手は、5年間に渡り中盤のダイナモとして攻守両面に多大なる貢献を果たした。
元リバプールMFはアンフィールド残留と退団の間で揺れたものの、最終的には5年間過ごしたクラブからパリ・サンジェルマンFCへ移籍した。リオネル・メッシやセルヒオ・ラモスなどスター選手が揃ったスーパースター軍団の中で、チャンピオンズリーグ制覇を狙う。
シーズンを通して、オランダ代表での恩師でもあるロナルド・クーマン監督率いるバルセロナ加入が濃厚とされていた。加入直前に迫っていたものの、パリ・サンジェルマンからの魅力的なオファーにより移籍騒動は急展開を迎えた。
『L’Equipe』とのインタビューに応えたジョルジニオ・ワイナルドゥムだが、加入したPSGと移籍に近づいたバルセロナの他に、2チームとも交渉を行っていた事実を明かしている。
「バイエルン・ミュンヘンとも話し合いの場を設けていた。」
「ありがたいことに、選手として高く評価してくれていたインテル・ミラノとも交渉した。」
続けて、リバプール残留も含めて、二転三転した出来事に対してバックグランドで行われていた詳細を説明している。加えて、フランスのクラブに落ち着いた要因も赤裸々に語っている。
「提示されたプロジェクトが魅力的で、重要なパートとして考えてる旨を伝えてくれた。」
「経営陣は説得させるためにあらゆることをしてくれた。」
「PSGはとても迅速に交渉を進め、その前にはマウリシオ・ポチェッティーノ監督とレオナルドとも話した。彼らは、ヨーロッパで最高のチームのひとつを作りたいと断言したんだ。」
「数ヶ月前には、リバプールに残りたいと思っていた。詳細は話せないけど、本気で引き留めようとしているとは思えなかった。選手としては前を向いて歩くしかなく、バルセロナが浮上してきた。」
「僕のアイドルはレアル・マドリードのジネディーヌ・ジダンだったけど、子供の頃から、多くのオランダ人選手と同じように、憧れのクラブだったので、純粋に嬉しかったです。」
「バルセロナとの契約を強く望んでいました。でも、交渉がしばらく続いている間に、PSGが名乗りを上げた。6年前(まだPSVアイントホーフェンに所属していた頃)とは違って、クラブが歓迎の気持ちを示してくれた。これまでとは違う景色を見るべき時が来たんだと痛感したよ。」
かつてトッテナム・ホットスパーをチャンピオンズリーグ決勝まで導いた実績を買われ、悲願のCL制覇を目指すPSGを指揮する。そんな監督のもとには、若手からベテランまで偉大選手が集まり、それ以前にも世界的な選手が多く揃うチームと変貌を遂げた。
レアル・マドリード移籍が終始取り沙汰されたフランス代表FWキリアン・エムバペも残留した前線は脅威そのもの。チームとして機能するかは未知数だが、ネームバリューだけで言えば間違いなく世界でも最高峰のチームであり、ヨーロッパNo.1の称号も手に入れる日も近い…?