アンフィールドで開催されたカラバオカップ準決勝・アーセナル戦は、本拠地に詰めかけたサポーターをガッカリさせる内容に。早々に数的有利に立ったリバプールにも関わらず、守備ブロックを形成したアーセナルを崩せず、引き分けのまま準決勝の行方はエミレーツ・スタジアムでの第2戦に持ち越された。
準々決勝のレスター・シティ戦では、試合終了間際に劇的ゴールを奪った立役者・南野拓実だが、アーセナル戦では一転批判の的に。相手のミスで訪れた絶好機に、シュートをミスしてしまい、ボールはゴールの遥か上に飛んでいってしまった。
チームが何もできずに終わった試合からの復調を、そして、日本代表も批判を拭い去るためにも重要なブレントフォード戦は、ファビーニョとアレックス・オックスレイド=チェンバレンのゴールで順調な試合展開。
74分には、負傷したオックスレイド=チェンバレンに代わり、途中交代で出場した南野拓実。奇しくも当日は27歳の誕生日。前回の試合でのミスを忘れるためにも重要な得点が、自らのプレッシングをスイッチに生まれる。
パスコースを失った相手GKは、ロベルト・フィルミーノがマークする選手にボールを送ると、そのままカットされ、ボールは南野へ。日本代表FWはフィルミーノにパスを出すと、ブラジル代表FWはシュートを打てる体制にも関わらず、南野に折り返し、日本代表FWはそのままバースデーゴールを奪った。
ピッチに立っていた選手たちはもちろん、スタジアムも祝福ムードに包まれ、おそらくテレビやPCで観戦していたサポーターも喜びに包まれた(と思う)。チームを率いるユルゲン・クロップ監督も安堵した様子で試合後のインタビューに応え、怪我からの復帰過程での難しさを明かした。
「今日は可能な限りすべての言語でのバースデーソングに始まり、本当に良かった!」
「南野(拓実)は試合前にすでに素敵な歌で盛り上がっていた。」
「そして試合に出場し、素晴らしいゴールを決めたことは、彼にとっても、我々にとっても本当に助けになった。」
「とても重要なことは、”タキ”(南野拓実の愛称)が良い状態にあることだ。」
「もちろん怪我によって、リズムは崩してしまうもの。」
「彼はこの前の試合で90分間プレーし、さらに今日も出番を得て、リズムを保つためにも正しかったと思う。」
「木曜日にプレーしてからの日曜日。怪我から復帰したばかりの選手にとって簡単じゃなく、今日の試合で出場しなかった理由だよ。」
「でも、問題はなく、彼は良い状態にあるね。」
明らかに周りとの連携がよくなっている南野拓実だけに、サラーやマネがいない期間にインパクトを残し、試合数を増やせるか注目が集まる…