カラバオカップ準決勝で見事にアーセナルを下し、チェルシーが待つ決勝戦に駒を進めたリバプール。アウェイのエミレーツ・スタジアムで慌てずに的確なパフォーマンスを披露し、声援を受け、強度の高いプレッシングを展開するホームチームをいなした。
ディオゴ・ジョッタの2度にわたる個人技でのゴールにも救われたリバプールだが、全体的なプレーぶりは落ち着き払っており、格の違いを見せ付けた格好だ。そして、今節はパトリック・ヴィエラ新監督のもとで生まれ変わりつつあるクリスタル・パレスとの試合が待ち構えている。
2戦連続でアウェイ戦。セルハースト・パークで開催される試合において、マンチェスター・シティとの勝ち点差をこれ以上広げたくないリバプールは、是が非でも勝ち点 “3” が欲しい状況。年末年始に失速したパフォーマンスをふたたびギアを上げ、首位を猛追したいところ。
ロイ・ホジソン監督が昨シーズンをもって勇退。かつてアーセナルで黄金時代を築き、その中心として活躍し続けた元フランス代表MFパトリック・ヴィエラが指揮官に就任すると、ガラッとプレースタイルが代わり、繋ぐサッカーでプレミアリーグ序盤戦を盛り上げた。
プレミアリーグ第5節に、アンフィールドで戦った両者。その時はサディオ・マネとモハメド・サラーの両エースの得点で試合を決め、最後はナビ・ケイタの豪快ミドルで締めくくった。まさに快勝となった一戦だが、今回の試合では頼みのマネとサラーがいない。
アーセナル戦で輝いたジョッタやロベルト・フィルミーノ、そして南野拓実にかかる期待は大きい。そんな中、試合前日のプレスカンファレンスに臨んだリバプールMFジェームズ・ミルナーは、クリスタル・パレスに警戒感を抱き、難しい試合になるだろうと予測している。
「ホームゲームで、（パトリック・）ヴィエラ監督がどれほど良いプレーをさせているか理解している。彼は素晴らしい仕事をしていると思う。」
「マンチェスター・シティでは、ヴィエラと一緒にプレーできて幸運だったし、彼が特別な選手であることも知っている。しかし、彼のメンタリティーは、ホームゲームの後に彼と話し、彼のアイデアや勝利者のメンタリティーを知り、それらをクラブに取り入れようとしている。」
「ここまでのシーズンを振り返って、何試合かは試合終了間際に失点し、不運にも襲われたものの、彼は見事な仕事をしており、今後も続けていくだろう。今週末は例外であることを願うけどね。」
「休み前の連戦を良い結果で終えることは常に重要なんだ。」
「タフなゲームになるだろうし、さっきも言ったように、相手にもいい選手が何人かいるし、いいプレーをしている選手もいて、自信に満ちている。」
年末年始にかけ、マンチェスター・シティが連勝する一方で、疲れもあったのか、少し停滞してしまったリバプール。2試合少ないとはいえ、勝ち点差 “12”。好調を維持しているだけに、リバプールも負けどころか、引き分けすら許されない展開が続く。
アーセナル戦で見せたような落ち着きながらも、効果的なプレーを披露できれば、問題なく勝てる相手ではある。それでも、ホームの後押しを受けて戦う “新生” クリスタル・パレスには注意しながらも、なんとかして最大の勝ち点を手に入れてもらいたい…