ブラジル代表GKアリソン・ベッカーが絶対的な守護神、アイルランド代表GKクィービーン・ケレハーが第2GK。3番手以降には、アドリアンやマルセロ・ピタルーガが控えており、最悪の場合には戦力外となっている元ドイツU-21代表GKロリス・カリウスが在籍している。
盤石すぎるほどのゴールキーパー陣を揃えるリバプールは、コーチに元ブラジル代表GKクラウディオ・タファレルを迎えており、育成体制も整え始めている。ピタルーガ以外にも、ハーベイ・デイビスら有望な若手が多数おり、日々切磋琢磨を繰り広げている。
『National』によると、リバプールが新たなゴールキーパーを迎える準備を進めているようだ。ターゲットは、レアル・マドリードに所属するウクライナ代表GKアンドリー・ルニンで、移籍金は1670万ポンド(約23億円)と見られている。
2018年の夏に、ゾリャ・ルハーンシクからレアル・マドリードに加入した同選手だが、ベルギー代表GKティボー・クルトワの牙城を崩すに至っていない。また、昨シーズンまではローン移籍を繰り返しており、レアル・マドリードでの試合はコパ・デル・レイでの3試合のみに留まっている。
ウクライナ代表では6試合に出場しているものの、スタメンの座は確保できておらず、招集される大会もまばら。22歳ともう若くないだけに、今後のキャリアを考えると、そろそろ決断をするべき時期に差し掛かっている。
同紙によれば、ユルゲン・クロップ監督は2023年まで契約を結ぶアドリアンの後継者、もしくはクィービーン・ケレハーと争えるセカンドGKとしてアンフィールドに迎え入れたいと目論んでおり、カラバオカップやFAカップでの出場すら確保するオファーを出すと報じられている。
しかし、今回の報道の信憑性は疑わしい。今シーズンにおけるクィービーン・ケレハーの活躍は目を見張るものであり、数年後にはアリソン・ベッカーの座を脅かすだけの存在になれるほどのポテンシャルを示し続けている。
昨年の夏には、2026年までの契約延長に合意しており、直近で移籍云々の話題が出るとは思えない。アドリアンとの契約こそ来年には満了となるが、第3GKに対して1670万ポンド(約23億円)もの移籍金を投じるのは無駄金と言わざるを得ない。
契約が切れるベテランGKを獲得するか、ピタルーガやデイビスらとの契約を延長して、3番手に据えるのが現実的。もしも獲得が実現するとすれば、ウクライナ代表GKが契約満了を迎える2024年6月末。フリーでの獲得であればありえない話ではないが、いますぐ動くことは考えにくい。
ただし、出場機会に乏しいアンドリー・ルニンが移籍志願しても不思議ではない。その移籍先がリバプールになる可能性が限りなくゼロに近く、慣れ親しんだスペイン国内での移籍が最優先になるだろう…