昨夏には東京オリンピックにスペイン代表の一員として参加し、6試合1ゴールを記録したマルコ・アセンシオ。残念ながら、決勝ではブラジル代表に敗れたものの、ファイナルまで進出した同国代表の躍進を支えた。そのポテンシャルから伸び悩んでいる印象もあるが、それでもクラブで貴重な戦力となっている。
今シーズンも29試合9ゴール1アシストを奪っており、数字面では申し分ない。しかし、スタメンでの出場は限られており、途中投入で試合の流れを変える役割を与えられることも多く、絶対的なレギュラーにはなり切れていない。
そんなレアル・マドリードFWは、所属クラブとの契約は2023年まで。来シーズン中には、新天地移籍についてクラブ間合意なく個人で話し合いを行える立場。もしも契約延長に進捗がなければ、今夏の移籍市場での売却すらあり得る。
プレミアリーグで上位争いを繰り広げているリバプールとアーセナルが、スペイン代表フォワードに関心を抱いており、スペイン人ジャーナリストのエドゥアルド・インダによれば、両クラブはすでにオファーを提示しているようだ。
「アセンシオには英国から2つのオファーがあり、契約は2023年に満了する。」
「レアル・マドリードが契約を更新しなければ、彼は2023年にフリーで出て行く。アーセナルとリバプールからオファーが届いている。」
「マドリードは同じ450万ユーロ(約5.8億円)を提示し、4年間の延長で150万ユーロ(約1.9億円)のインセンティブを与えるようだ。」
「彼はクラブに対して、イングランドからマドリードの提示額の50%増のオファーが届いていると伝えている。レアル・マドリードはその数字には届かないだろう。700万ユーロ(約9億円)近い話になるからね。」
給与アップを狙う同選手だが、今回の報道では増額は難しそう。2015年にマジョルカから加入して以来、すでに7年目を過ごすクラブに忠誠を誓うのか、プロフェッショナルとして条件面の改善を求めて、プレミアリーグ上陸を果たすのか。
リバプールは以前にも同選手への関心が報じられていた。右ウイングを主戦場とするスペイン代表フォワードは、モハメド・サラーのバックアップとして異なるプレースタイルを持っており、大切なオプションになり得るだろう。
ただし、チームとしての戦術が異なり、プレー強度も格段に上がるイングランド・サッカーに適応できるのかは疑問が残る。運動量が決して多いタイプでもなく、クロップ・サッカーにも適応できるかは不透明。
テクニックに溢れ、中盤での起用も考えられるものの、攻守の切り替えを試合を通して行い続けられるかも疑ってしまう。個人的な見解では、フリーで獲得できたとしても、台頭しているハーヴェイ・エリオットやカイデ・ゴードンらの成長に集中した方が良い。
はたして、今回の報道は真実なのか?そして、レアル・マドリードFWは新たなチャレンジを求めて旅立つのか…いずれにせよ、マルコ・アセンシオの去就には注目が集まる…