降格決定のボーンマスからハリー・ウィルソンが戻ってくるけど、今度は完全移籍で退団してしまう気がしてならない

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ハリー・ウィルソン スター候補生

2020年7月19日。サウサンプトンに破れ、プレミアリーグからの降格が決まったボーンマス。エディー・ハウ率いるチームはここ数シーズンの間、好パフォーマンスを披露。アーセン・ベンゲルの後任として噂に上がるほど、ハウ監督の手腕は評価されていた。

ハリー・ウィルソンはそんなチームに1年間レンタルで加入する。昨シーズンはフランク・ランパード率いるダービーカウンティFCにレンタルされ、リーグ戦では15ゴールをあげるなど印象的な成績を残し、今期もプレシーズンではトップチームに帯同していた。

ローン先のボーンマスでも重要な役割を担い、プレミアリーグ30試合に出場。エースのカラム・ウィルソンに次ぐ、7ゴールでチームに大きく貢献した。ただ、チームはケガ人に悩まされ続け、ベストメンバーを組むことができないもどかしい試合を多く過ごした。さらにドミニク・ソランケやジョシュア・キングなどアタッカー陣も期待ほど得点できず、苦しい台所事情でのやりくりが求められた。

そんな中にも関わらず、ウェールズ代表ウインガーは得意のプレースキックからゴールを決めるなどチームを救う活躍を見せる。左足から繰り出させるロングパスやクロスも幾度となくチャンスを作り出した。一方で守備には苦手意識があるのか、軽い対応が散見される。空中戦なども決して強くはなく、降格が決定したサウサンプトン戦でもPKを献上してしまう。

ハリー・ウィルソンの現在地

攻撃面での貢献に対して、クロップサッカーを実現するための守備意識や粘り強さを兼ね備えていないハリー・ウィルソンは放出候補の1人だろう。プレースキックは稀代のキッカーであるトレント・アレクサンダー=アーノルドがいる。

加えると、プレースタイルがジェルダン・シャキリと被る。ともに左足でのチャンスメイクを得意とする。シャキリにはニューカッスルなど複数のクラブが獲得を狙っているらしく、移籍が実現した場合は残留可能は高くなる。

さらに問題は、ハーヴェイ・エリオットの台頭だ。FAカップを中心に印象的なパフォーマンスを披露し、リーグ再開後は毎試合ベンチ入り。縦へのスピードや細かなステップのドリブルを持ち、得点力さえ高められれば、そのままサラーの控えに躍り出れる可能性も高いイングランドの逸材。

ウィルソン、シャキリ、エリオット…ともに決して守備は得意ではない。シャキリがなかなか出場できないのはケガ以外にも、守備面での懸念が大きいように思えてならない。この3人を比べると、自力でドリブル突破でき、成長の余地が残されているエリオットが優先されてしまう。シャキリのプレースタイルが完成されており、23歳のウィルソンもスタイルが固まりつつある。

リバプールが新たなウインガーを獲得しないことを前提に、サラーの控えにける優先順位はエリオット→シャキリ→ウィルソンにならざるを得ない。この状況をウィルソン本人が良しとする可能性が低く、移籍志願するだろう。リバプールとしても、移籍金の確保に傾いても致し方ない。

果たして来シーズン、ハリー・ウィルソンはどのチームで躍動してるいるのか。プレミアリーグでも十分通用する選手なだけに、プレミアリーグクラブへの完全移籍が最も望ましい結果になるだろう。

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