今月、監督業からの引退を表明した73歳のニール・ウォーノック元監督。クリスタル・パレスやシェフィールド・ユナイテッド、QPR、リーズ・ユナイテッド、カーディフ・シティと数々のクラブを率いた名将は、ミドルズブラを最後のクラブとして現役を退いた。
プレミアリーグよりも、チャンピオンシップでの指揮が長かった同監督は同リーグで通算507試合215勝141分151負の戦績を残した。ちなみに、プレミアリーグでは残留を争うクラブでの指揮が多く、112試合27勝23分62負と敗戦数が上回っている。
非常に監督キャリアが長く、様々な監督と対峙した経験を持っており、多くの名勝負を繰り広げてきた。『talkSPORT』とのインタビューでプレミアリーグにおける歴代トップ5の監督を問われると、かつてアーセナルで時代を作ったアーセン・ベンゲル元監督をナンバーワンに選出している。
「アーセン・ヴェンゲルは、現代のサッカー選手に対する考え方を変えた人だからこそ、ナンバーワンに選ぶよ。」
「彼は、それまで考えもつかなかったようなことをたくさん持ち込んだ。栄養士、フィットネス、ビデオ、テクノロジー。彼がプレミアリーグに参入したとき、サッカー界全体の流れが変わったんだ。」
2位には、現役としてマンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ。バルセロナやバイエルン・ミュンヘンと強豪クラブでキャリアを積んできたスペイン人指揮官のチームを間近で見た経験から同監督の手腕を高く評価したようだ。
「昨年、彼のチームを直接見たが、あんなに動きのあるチームは見たことがない。」
「ダビド・シルバは私がプレミアリーグで見た中で最高の選手だし、ジョゼップ・グアルディオラはそのすべてを受け入れていると思う。何年かやっており、とにかくすごいと思う。」
「ピッチ上や下部リーグに与えた影響も素晴らしく、(ジョゼップ・)グアルディオラは2番手に置いておく。」
同じく、現代サッカー界を引っ張るもうひとりの監督であり、リバプールを数々のタイトルへと導いてきたユルゲン・クロップ監督を3番手に選出。その可能性を高く評価しており、今後数年間でランキングをひっくり返すかもしれないと表現している。
「彼はまだ始まったばかりで、これからもっと良くなると思うので、私はクロップを3番手に入れておきたい。」
「でも、彼の展望やクラブでやってきたこと、そして選手たちとの未来は、あと10年は続くと思う。」
「だから、今は3番手だけど、2、3年後には1番手になれると思うよ。」
さらには、4番手と5番手として、それぞれサー・アレックス・ファーガソンとジョゼ・モウリーニョを選んだ。ともに名将の称号を受ける監督同士だが、長年にわたり、マンチェスター・ユナイテッドを栄光へと導き続けたサー・アレックス・ファーガソンに軍配があがった。
「4位はサー・アレックス・ファーガソンで、ジョゼ・モウリーニョのすぐ前にいる。」
「サー・アレックス・ファーガソンはマン・マネジメントにおいて、一時代を築いた。バックルーム・スタッフの全員に対してというわけではなかったが、その点ではおそらく最高だった。」
「ジョゼ・モウリーニョはそれに近い。彼の好きなところは、最も困難な時にメディアに対応する方法だが、それでも私は彼を5番に据えるだろう。」