幼い頃からリバプールのアカデミーで育ち、出身地のクラブで成長し続け、18歳の頃にはトップチームに定着。以来、チャンピオンズリーグやプレミアリーグを制覇し、今シーズンはFAカップに、カラバオカップまで優勝を経験したのが、リバプールDFトレント・アレクサンダー=アーノルド。
23歳にして、主要タイトルをすべて手中に収めたイングランド代表DFは、肉体的にも進化を遂げており、懸念だったディフェンス面も大幅に改善。ハイラインを突破されたときの戻りや、対人守備でも粘り強さが増し、名実ともに世界トップクラスのサイドバックの仲間入りを果たしている。
攻撃面での貢献は、言葉で語る必要もないほど。右足から繰り出されるパスやクロスは、リバプールにとって大きな強みだ。今後は、最年少スタメンとしてではなく、まさにチームを引っ張り、自らのプレーでふたたび主要タイトルを総ナメする未来を作り出してくれることだろう。
元ブラジル代表で、2度にわたりW杯を制覇。ACミランやASローマでも数々のタイトルを獲得してきた伝説的な右サイドバックは、同じく右サイドバックで現役最高とも言えるトレント・アレクサンダー=アーノルドを絶賛する発言をしつつ、自身の現役時代との共通点が多いことを明かしている。
「私はトレント・アレクサンダー=アーノルドと、リバプールでのシーズンを追ってきた。」
「これまでの数年間における彼の成長は驚くべきもので、今や間違いなく世界トップの右サイドバックのひとりだ。」
「彼は若々しく、力強く、年齢に似合わず驚異的な成長を遂げた。また、すでに経験も豊富で、私との間に多くの共通点がある。」
「僕ら2人とも、攻撃すること、前に出ること、シュートを打つこと、クロスを入れることに意欲とこだわりを持っていた。ピッチ上での彼の斜めの動きは、私が選手時代にやっていたことに匹敵するよ。」
BBC Sport
カフーとトレント・アレクサンダー=アーノルドとで、大きな違いは代表で活躍できるかどうか。現時点では、ガレス・サウスゲート監督が指揮する代表チームで特長を発揮しきれない日々が続いており、カイル・ウォーカーやキーラン・トリッピアー、リース・ウィリアムズに遅れを取っている。
この冬にはカタールW杯を控え、スタメンの座を掴み取りたいところ。サイドバックだけじゃなく、さまざまなポジションで若手が育ち、いまやタレント軍団に変わりつつあるイングランド代表についても言及した元ブラジル代表DFは、その能力に太鼓判を押している。
「ガレス・サウスゲート監督のもとで進化するイングランド代表を見てきたが、素晴らしいものだった。」
「ポルトガルと並んで、イングランドはここ数年で最もピッチ上で進歩したと思う。」
「彼らは非常に優れたチームであり、個々の選手が所属クラブで優秀な成績を収めている。これは代表チームにとっても有益で、選手たちの進化は、彼らが十分に戦える可能性があることを示している。」
「イングランド代表の選手たちは、チームとして監督の言うことを聞けば、より良い勝利のチャンスを得ることができるだろう。」
BBC Sport
カタールW杯でも優勝候補の一角を担うイングランド。現役時代には最高のサイドバックにも数えられらたカフーの言葉をパワーに、クラブだけじゃなく、代表でも持ち前の攻撃センスと向上した守備を披露し、カタールではトレント・アレクサンダー=アーノルドが右サイドバックのスタメンとして、代表チームを優勝に導く活躍をしてくれる…と信じたい!