プレミアリーグが開幕してから決して満足のいくサッカーができていないリバプール。アタッカー陣は終始チグハグな攻撃を仕掛け、ミッドフィルダー陣も早いプレスを掛けられず、守備陣は簡単に裏を突かれ、多くの試合で先制点を献上している。
エジプト代表FWモハメド・サラーが得点にあまり得点に絡めず、フィルジル・ファンダイクもフラム戦やナポリ戦でPKを与えるなど本来の姿を取り戻せていない。ルイス・ディアスやハーヴェイ・エリオットら気を吐く選手たちもいるが、チーム全体的に元気がない。
これまでの黄金期を支えた多くの主力が30歳を超え、この夏には功労者サディオ・マネがチームを去った。他のチームに比べて移籍市場に費やす金額が少ないため、不満を訴えるサポーターも多いが、同様の手法で30年ぶりのプレミアリーグ王者に輝いたのも事実だ。
入れ替わりのタイミングを迎え、主力組からの移行がうまくいっていないのもまた事実。ナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレンらは怪我が多すぎてスタメンを張れず、ディフェンスラインも過去数シーズンほぼ同じメンバーで戦っている。
この問題について警鐘を鳴らすのは、マンチェスター・ユナイテッドのアカデミーで育ち、バーミンガムやブラックバーン、レスター・シティ、ダービー・カウンティなどで活躍した元ウェールズ代表MFロビー・サヴェージだ。
「3週間前、私はユルゲン・クロップとリバプールには再建や改革が必要だと言った。そのことで叩かれたけど、それは事実なんだ。おそらくクロップはこのコラムを読んでいるはずさ!」
「私は彼らの試合を見てきて、彼らの中盤も見てきた。ユルゲン・クロップの大ファンだが、どんなチームにもサイクルがある。ボディーランゲージや欲望は疑問だね。」
「クロップ監督のチームは、後ろから前までインテンシティがあり、攻撃的なヘビーメタルサッカーをしているはずだ。ナポリ戦では、彼らは守備的に正しくなかった。フィルジル・ファンダイクでさえも。ポジショニング、身のこなし。リカバリーランが無気力なんだよ。」
Mirror
元プレミアリーグ戦士が語るように、一生懸命さが感じられない戦いぶりが継続している。昨季に4冠を逃した燃え尽き症候群なのか、試合数をこなし過ぎたための披露が抜けきれていないのか、理由こそ分からないが結果が出ていないのだけは誰の目に見ても明らか。
昨シーズンには目玉補強のひとり、イングランド代表MFジュード・ベリンガム獲得に名乗りを挙げているが、もしもチャンピオンズリーグを逃すことがあったら、同じく獲得レースに参戦すると言われるレアル・マドリードに負けるかもしれない。
ユルゲン・クロップ監督やコーチ陣、そしてピッチで戦う選手たちは、中途半端なプレーぶりから脱却し、昨シーズンのような強さを取り戻せるだろうか…?