ユルゲン・クロップ監督が就任した当初、チームの主軸として活躍していた ”ひとり” が元ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョ。まるで魔法がかかったようなドリブルやパスで攻撃を牽引するプレーぶりに、”リトル・マジシャン” の愛称で人気を集めた。
インテル・ミラノではパッとしなかったが、アンフィールドではイングランド・サッカーに馴染み、数多くの重要なゴールやアシストを積み重ねた。しかし、2017年の夏から噂に上がっていたバルセロナ移籍を、2018年の冬の移籍市場で決断。移籍金は1億4200万ポンド(約198億円)にも上るとも。
ネイマール・バブルとも言える移籍金が高騰したタイミングでうまく売却したリバプールは、巨額の移籍金を再投資。現在は主力としてチームを引っ張るオランダ代表DFフィルジル・ファンダイクやブラジル代表GKアリソン・ベッカーを相次いで獲得し、クロップ政権時でも黄金期を築いた。
バルセロナではリオネル・メッシとの共存に失敗。バイエルン・ミュンヘン移籍でチャンピオンズリーグ制覇を果たすものの、スペインの地では一向に状況は良くならずに、この夏にはアストン・ヴィラに完全移籍で加入している。
カタルーニャでジャーナリストとして活躍するライラ・トゥデル氏は、今夏大型補強を敢行したバルセロナは依然としてリバプールに借金をしている状態で、1230万ポンド(約17億円)の支払いを残していると報じた。
しかし、サッカービジネスに精通しているキーラン・マグワイア氏(フットボール・エキスパート)によれば、リバプールに対しての支払いが残っているのではなく、第三者の会社に対しての借金を抱えている状況のようだ。
「ビジネスにおいて、こういったことはかなり一般的なことだ。」
「バルセロナはまだ技術的にリバプールにお金を借りている。それは会計上そう表示されているからだ。何が起こるかというと、お金が支払われ、リバプールはその負債を買った第三者にそれを送る。」
「リバプールはコウチーニョのために支払うべきお金をすべて受け取ったが、バルセロナはまだそれをすべて支払っていない。」
the ECHO