ポルトガルに生まれたリバプールMFファビオ・カルヴァーリョだが、幼い頃に家族揃ってロンドンに移住。それ以来、イングランドの学校で成長してきた若き逸材は、フラムのアカデミーで選手としても成長し、この夏にプレミアリーグを代表するクラブにステップアップを果たした。
ハーヴェイ・エリオットとも同じ学校に通い、英語も全く問題ない。とはいえ、心はポルトガルにある。U-18まではイングランド代表としてプレーしてきたが、U-21招集を機に母国でのプレーを選択しており、これまで4試合2ゴールを奪っている。
イギリスでの生活が普通にもなっている同選手は、チーム内でも良い潤滑油になっているよう。今夏加入したダルウィン・ヌニェスや昨シーズン途中に加わったコロンビア代表FWルイス・ディアスは共に英語が不得意だが、似ているポルトガル語が喋れることで、関係性も近く手助けをしていると、選手本人が告白。
「イングランドに10年くらい暮らしているけど、結局はポルトガル人で、ポルトガルに生まれ、あの国が本当に好きなんだ。」
「海外から来る選手にとっては、ポルトガル語がわかる方が話しやすいし、仲良くなれる。ダルウィン(・ヌニェス)やルイス・ディアスとはとても仲がいい。彼らはそんなに英語が話せないから、僕がサポートしているんだ。」
A Bola
厳密にはヌニェスやディアスはスペイン語圏出身のため、ポルトガル語が流暢とは限らない。それでも、スペイン語とポルトガル語は非常に似ているとも言われており、コミュニケーションには困らないようだ。
さらには、両選手ともポルトガルのクラブでプレー経験を持っており、ピッチだけじゃなく、生活面でもポルトガル語を利用していた。ポルトガルとスペイン語圏の選手たちが揃って食事をするシーンなどがプレシーズン期間にはSNS投稿されるなど、親密な関係性を築いている。
チアゴ・アルカンタラも英語にスペイン語にと堪能で、ウルグアイ代表FWの通訳をする場面もしばしば。語学だけではなく、生活面でもフルサポートを受けていることが、ルイス・ディアスのスタートダッシュを手助けし、ダルウィン・ヌニェスのプレーが少しずつ改善している要因なのだろう…