エバートンやニューカッスル相手にクリーンシートで2連勝。調子を上げつつ臨んだ、アンフィールドでのチャンピオンズリーグ・ラウンド16のファーストレグは散々な結果に終わった。2点リードから、レアル・マドリードに5得点を奪われて歴史的な大敗を喫した。
2試合ぶりに崩壊したディフェンスラインだが、今シーズンは常に脆さを伴っている。先制点を決められる試合も多く、複数失点で終える試合も少なくない。直前の試合こそ無失点で終了したものの、ふたたび危うさを露呈した。
フィルジル・ファンダイクやアリソン・ベッカーが加入して以来、弱みから強みに変わった守備がまたしても弱点に戻ろうとしている中、プレミアリーグで通算260ゴールを奪っている元ニューカッスルFWアラン・シアラーは、失点を重ねるリバプールのディフェンスを “絶望的” と酷評している。
「リバプールのバックラインが絶望的だった。」
「ニューカッスル戦後、私はニューカッスルが多くのチャンスを作っていたので心配していたのだが、それは彼らのバックラインが良くないからだ。」
「フリーキックからディフェンダーにフリーでヘディングを許し、GKがミスをし、ジョー・ゴメスがヴィニシウス・ジュニオールを十分に寄せきれないとき、すべてが積み重なる。」
「今夜は大きな後退だった。敗戦だけでなく、その方法もそうだった。今のようにチームに問題がない限り、今夜のような失点はしないだろう。」
BBC Radio 5
軌道に乗ったかと思えば、次の試合にはふたたび下降する。ジェットコースターのようなシーズンを過ごすリバプールは、中盤の世代交代が遅れ、要となるオランダ代表センターバックの調子が戻り切らないこともあり、不安定さに拍車がかかっている。
同世代のジョエル・マティプも本領を発揮できず、その前でボールを刈る役割のファビーニョも機能しているとは言い難い。トレント・アレクサンダー=アーノルドも対応が軽いシーンも多く、誰がどうこうというよりも、チーム全体の落ち込みが激しい。
ステファン・バイチェティッチという希望の星が現れたが、経験豊富なルカ・モドリッチらとの対戦はまだまだ厳しい。この夏には新たなミッドフィルダーに大金を費やす予定だが、ファンダイクやマティプを超えて、イブラヒマ・コナテとセンターバックコンビを組めるディフェンダー獲得もしなければいけないのかもしれない…