エバートンとのマージーサイド・ダービーからプレミアリーグ5試合連続でクリーンシートを達成。前節マンチェスター・ユナイテッド戦で7ゴール快勝と完全復調の予感を見せたリバプールだが、アウェイでの弱さは変わっていないようだ。
昨年には残留争いを繰り広げていたノッティンガム・フォレストに負けてみたり、今年に入ってからはブレントフォードやブライトン、ウルブス相手に3失点を許しての黒星。内弁慶ぶりを露呈する同クラブだが、ボーンマス戦でも今季の特長をいかんなく発揮してしまった。
前半の立ち上がりこそ攻め込み、何度かチャンスを作ったリバプールだが、徐々にペースを握られると、効果的な攻撃を仕掛けられる一方で、前節に7得点を奪った攻撃陣は停滞。カウンターから先制点を喫した後は、ゴール前に人数をかけて守る相手に、サイドバックからのクロスに頼る悪いパターンに陥る。
後半は選手を入れ替えて、少し攻撃パターンに変化をもたらすもホームチームにすぐに対応されて、クロスを入れても弾き返され続け、単調な攻撃に終始。運良く手に入れたPKも外してしまい万事休す。国内リーグで8敗目を喫し、ふたたび4位フィニッシュに暗雲が立ち込めている。
今シーズンの悪い部分を出しまくった試合になったボーンマスとのアウェイ戦。逆転できる雰囲気すら出せずに敗れ去ったわけだが、試合後にインタビューに応えたユルゲン・クロップ監督は効果的な攻撃を仕掛けられなかったことを嘆いた。
「なんというか…。決して我々のゲームではなかった。前半は優勢だったが、コンパクトな相手に対して、ボールを入れるタイミングを間違え続けてしまった。」
「彼ら(ボーンマス)は、自分たちのやりたいカウンターアタックをしていた。私たちがプレーしなければならないスペースは、とてもクリアで、とてもオープンだったと思う。」
「他の選手たちは、他のスペースをカバーすることで精一杯で、それを十分に使いこなせず、深くコンパクトな相手に挑むことすら楽しめなかった。すべての攻撃で突破できないのは当たり前だが、終始突破できず、うまくいかなかったという感じ。小さなことが大きな違いになって、1-0となり、カウンターアタックにおいては役に立たなかった。」
「彼らは同じことを繰り返したが、我々はうまく守れずに、十分に功を奏した。後半はかなり良いスタートを切り、PKをもらったが、それを外してしまった。その後は焦り、チャンスを作り出せなかった。」
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マンチェスター・シティやチェルシーとのアウェイ戦を残し、アンフィールドでのアーセナル戦もある。これ以上の取りこぼしが許されない中で、この黒星は痛すぎる。来季のチャンピオンズリーグ出場権を得るためには、上位チームから勝ち点 “3” をもぎ取り、中位以下のチームに対しても熱量の高いプレーを披露せねばらない。
はたして、リバプールは4月前半の難しい試合日程で最大勝ち点を獲得し、プレミアリーグ4位の座を手に入れられるのだろうか…?