正式名称は「ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC」- イギリス南東部に位置する海岸保養地と発展した街。カモメが大挙するブライトン・ピアが有名で、愛称も「The Seagulls」(カモメたち)。
イングランドの有望な若手監督が指揮を取るブライトンは、移籍濃厚と言われていたレスター・シティやバーンリー、古巣サウサンプトンとのアダム・ララーナ獲得レースに勝利した。昨日メディカルチェックが行われ、正式に入団発表された。
リバプールにララーナを引き抜き、ともに戦ったブレンダン・ロジャース監督が率いるレスターは獲得の最有力と見られていた。若手が多いチーム状況で、経験値をプラスできるララーナの存在は頼もしいリーダーになるはずであった。
ブライトンが競合よりも交渉を有利に進められてた最大の要因が、将来的なコーチ職を約束する契約内容だと言われている。資金が潤沢とはいえないクラブだからこそ、工夫し、ララーナの願いをうまく汲み取った結果だろう。
また3年契約も魅力的に映ったようだ。32歳と決して若くはない選手であり、長期契約は躊躇われる。その上、ここ数シーズン怪我がちだった選手に対して、複数年契約は若干のギャンブル性を孕んでいると言わざるを得ない。
しかしそれ以上に、ブライトンがララーナの能力やリーダーシップを評価しており、いまのチームに足りていないピースであると信じた。おそらくスカウトの中で、ララーナが持つ若手への影響力などが情報として収集されていたと推測する。
レアンドロ・トロサールやアーロン・ムーイ、ソロモン・マーチらとポジションを争うことになるであろうが、スタメン確保は容易でない。グレアム・ポッターが来シーズンに向けて、どのような構想を練っているかは謀りかねるが、中盤の一角を担い、コンスタントにプレミアリーグで躍動するアダム・ララーナをもう一度見てみたい。