リーズ・ユナイテッドのアカデミー出身。リオ・ファーディナンドらと絶頂期のリーズをセンターバックとして支え、プレミアリーグでの躍進を支えた。頭角を現したクラブはのちに財政難に陥り、他の主力選手同様に、ウッドゲイトはニューカッスルへと売却された。
高身長で体躯に恵まれたディフェンダー。試合を読む能力にも長け、その高いポテンシャルを評価され、2004年にはレアル・マドリードへと移籍を果たす。だが、スペインでは怪我に悩まされ続け、試合出場は非常に限定的になってしまった。
キャリアを再興させるためにも、プレミアリーグに復帰。ミドルズブラやトッテナムで主力として活躍し、レアル・マドリードでどん底に落ちた評価を高めていった。引退後はスペイン・ポルトガル担当スカウトとして契約したが、約半年で古巣ミドルズブラでコーチを務めるために退団している。
スペインとポルトガルを中心に、若手選手のスカティングに当たっていた元リーズDFは、現在マンチェスター・シティで活躍するルーベン・ディアスやアトレティコ・マドリード所属のマルコス・ジョレンテらを数多くの有望な選手たちをリストに加えていった。
中でも、当時アトレティコ・マドリードのアカデミーで力を磨いていたテオ・エルナンデスを強くクラブに推薦していたことを明かした。しかし、リバプールは獲得を見送ったこともあり、テオ・エルナンデス本人はレアル・マドリードへと移籍した。
ただ、トッププレーヤーがひしめき合うレアルではレギュラーの座を掴めずに、2019年の夏にACミランへと完全移籍を果たす。イタリアでは確固たる地位を手に入れ、チームに欠かせない存在へと成長しており、世界でも期待の若手レフトバックの1人に数えられるほどに。
結果論でしかないため、ジョナサン・ウッドゲイトのスカウトとしての手腕は測りきれない。それでも、高いポテンシャルを見抜いていた目は評価に値する。
「マルコス・ジョレンテや兄がバイエルン、弟がレアルへ移籍したエルナンデス兄弟など世界中の有望株を把握しなくてはいけない。ベンフィカいたルーベン・ディアスもその1人だった。」
「私はレアル・マドリードへ移籍した選手(テオ・エルナンデス)を推薦した。ほんとに能力を評価していたけど、クラブ(リバプール)は契約には動かないと決断した。当時の彼はうまくやっていたし、今はACミランにいる。テオは楽しみを与えてくれるし、疲れ知らずだね。」
2016〜2017年頃にリバプールがテオ・エルナンデスを獲得していたら、今頃アンディ・ロバートソンと競争していたかもしれない。もしくは、スコットランド代表キャプテンを獲得する考えに至っていなかったことも考えうる。
ただ、2017年夏にハル・シティからロバートソンが加入している事実を考慮すると、ウッドゲイトが推薦した時点ではすでに、レフトバック獲得リストの一番目には、アンディ・ロバートソンの名前が書かれていた可能性もある。真実はわからない…それでも、「たられば」を妄想するのは面白い。