EURO2020で躍進を続けるデンマーク代表において、大会前からもっとも評価を高めた選手と言えば、サンプドリア(セリエA)に所属するMFミッケル・ダムスゴーであろう。ロシア代表との試合では見事なミドルシュートで会場を驚かせるなど、期待値を上回るパフォーマンスを見せ続けている。
左ウイングでのプレーをメインに、右ウイングや攻撃的ミッドフィルダーとしても稼働できるデンマーク代表MFは、クラブレベルでも中心的な役割を務めている。昨シーズンはリーグ戦35試合に出場しており、さらなるステップアップを目指した移籍も噂されている。
セリエA移籍からまだ1年だが、EUROでの活躍はビッグクラブの注目を集めるには十分すぎるインパクトであった。『Tuttosport』によると、ACミランが新たにデンマーク代表MF獲得に名乗りを上げており、トッテナム・ホットスパーとの獲得レースを展開している。
リヴァプールも同選手の動向を注意深く追っており、PSGに加入するオランダ代表MFジョルジニオ・ワイナルドゥムの後釜として、またフロントスリーの世代交代に向けた長期的な戦力として、サウサンプトンMFに魅力を感じている。
一方で、トッテナムはレアル・マドリードからローン移籍で加入していたウェールズ代表FWガレス・ベイルがチームを退団。イングランド代表FWハリー・ケインも退団を希望している状況で、新監督を迎えて、新たなチーム作りに専念している。
前線のレギュラークラス2枚が抜けるとなれば、フォワードの補強は必須だ。決して得点力が高いとは言えないダムスゴーだけに、直接的な代わりにはなり得ないかもしれない。それでも、非凡なポテンシャルを備えるウインガーは大化けする可能性を秘めている。
移籍金が4500万ポンド(約63億円)とも伝わるデンマーク代表MFは、新たにトッテナムのマネージングディレクターに就任したファビオ・パラティチ(元ユベントス)が高く評価しており、クラブ首脳陣に獲得を強く勧めている。
2020年夏、FCノアシェランからイタリアに活躍の場を移した新進気鋭のミッドフィルダーは、1年でイタリアの地を後にするだろうか。もしくはセリエAのリーグ内で上位クラブへの移籍を手に入れるのか。はたまたサウサンプトンで今後も成長を続けるのか…