昨季はシーズンの大半をリハビリに費やしたイングランド代表DFジョー・ゴメス。本来であればプレーしていた可能性が高いEURO2020もテレビでの観戦を余儀なくされ、決勝まで進んだチームを指を加えて眺めるしかできなかった。
長いリハビリ期間を経て、完全復帰に向かっているリヴァプールDF。他方で、負傷者が相次いだセンターバックにはRBライプツィヒからイブラヒマ・コナテを獲得。ナット・フィリップスやリース・ウィリアムズらも控えており、ポジション争いは熾烈を極める。
フィルジル・ファンダイクを頂点に、ゴメスやコナテ、そしてジョエル・マティプがオランダ代表のパートナー争いを繰り広げる。プレミアリーグ奪還を狙うクラブにふさわしい陣容が揃ったセンターバック陣だが、ジョー・ゴメスは激しい競争を歓迎しており、新加入したフランスUー21代表DFを高く評価している。
「ポジション争いはトップクラブの宿命と思っている。」
「このクラブにとって相応しい競争だし、全員の成長に繋がる。競争は良いものだし、健全そのものだよ。それぞれの選手たちから学べる上に、みんなトップクオリティだけど特長が異なっていると思う。」
「リースやナット、ベン・デイビスらもトッププレーヤーだね。今季は面白くなりそう。いまは互いに高め合いつつも、日々前進あるのみ。」
「コナテもレベルが高い。素晴らしいプレーヤーで、リヴァプールのプレースタイルにすぐさまフィットしたね。インテンシティは高いだろうけど、彼には成功に必要な能力がすべて備わっているよ。」
昨シーズンの苦い経験も振り返ったイングランド代表は、ふたたびピッチでプレーできていることへと感謝を述べる一方で、徐々に観客が戻りつつあるアンフィールドでの戦えることへの喜びに隠しきれない。
「ほんとに長い道のりだったけど、いまは感謝の気持ちでいっぱいなんだ。チームメイトと一緒にピッチに立って、練習にも復帰できているからね。」
「特別な雰囲気を作り上げるサポーターとスタジアムを持てて、ほんとにラッキー。とくに僕やファンダイクにとって、言葉に言い表せないほどの瞬間で、最高に楽しめる瞬間だね。」
プレミアリーグ開幕まであとわずか。コロナ感染が収まらない中、さらには主力選手に負傷が連続してしまい、異例とも言えるシーズンを過ごしたリヴァプール。ホーム6連敗を喫するなど最悪の時期があったが、最終的には3位で終えるあたりは底力を感じさせる。
主力が戻り、若手が順調に成長を遂げ、戦力を底上げが確実にできている。それでも、ライバルクラブが積極的補強を繰り返しており、獲得した選手では大きな開きが生じている。しかし、現有戦力でも十分に戦える陣容を揃えており、若手の覚醒が相まってくれれば、イングランド王者への返り咲きも夢物語ではない。
自身も激しいポジション争いを掻い潜り、リヴァプールのディフェンスラインとしての活躍はもちろん、年齢的にもリーダーシップを発揮してもらいたいジョー・ゴメスの今シーズンには、否応にも注目が集まる…