この夏、マンチェスター・シティ移籍が取り沙汰されていたクラブの大黒柱ハリー・ケインが残留を表明。ソン・フンミンとも契約延長を取り付けるなど主力を失わず、クリスティアン・ロメロ(←アタランタ)やブライアン・ヒル(←セビージャ)らを獲得し戦力に厚みが増したトッテナム。
最大の懸案事項であった監督人事も二転三転あったものの、昨シーズンまでウルヴァーハンプトン・ワンダラーズを率いたヌーノ・エスピーリト・サント監督を招聘し、守備重視すぎたモウリーニョ・サッカーからの脱却を目指す。
同クラブ監督はさらなる補強を目論んでおり、古巣から快足ウインガー獲得に近づいている。『AS』によると、リバプールやリーズ・ユナイテッドも興味を示すスペイン代表FWアダマ・トラオレだが、トッテナムがウルヴァーハンプトンと移籍金3940万ポンド(約55億円)で大枠合意したようだ。
ここまでプレミアリーグ2試合連続でフル出場を果たしている25歳の同選手は、この夏の移籍市場でステップアップするのではないかと噂され続けてきた。イングランド代表FWの去就が一件落着し、スパーズが本格的に獲得に乗り出した。
移籍金額には合意しているが、支払い方法においては考えの違いが鮮明になっており、現在も交渉を続けている。ウルブスは即金で全額支払いを希望する一方、トッテナムはまずローン移籍で獲得し、翌年に支払う方向で調整している。
両クラブ同士の話し合いは継続しており、他のクラブがハイジャックできる余地が残されている。リバプールは今夏に限らず、スペイン代表FWへの関心が噂されてきた。補強資金不足から今夏での獲得は困難だが、ディボク・オリギらの売却が決定すれば一気に動き出す可能性がある。
マルセロ・ビエルサ監督率いるリーズ・ユナイテッドは獲得オファーを提示しているとも伝えらている。9位で終えた昨シーズンの成績を上回るためにも、筋骨隆々なのに俊敏性にも優れるウインガーをチームに迎えたい。
現時点で争奪戦をリードしているトッテナム・ホットスパーがそのまま獲得を成功させるのか。ウルブス時代に同選手を引き抜いたヌーノ監督の存在もあり、プレースタイルに適応できる確率は高い。はたして、アダマ・トラオレは新たなクラブで9月を迎えることになるのだろうか…?