今年の夏はRBライプツィヒからフランスU-21代表DFイブラヒマ・コナテ獲得のみに留まったリバプール。余剰人員の整理は積極的に進めたものの、他のクラブとは見劣りする補強だけに、サポーターの中には不満を募らせる人もいた。
正式な動きこそなかったが、数多くの選手への興味が伝えられており、多種多様な名前がメディアを賑わせた。『Fichajes』によると、候補者リストに新たにバレンシアMFカルロス・ソレールの名前が加わった。
幼い頃からバレンシアの下部組織で成長し、2017年にはトップチームへ昇格。今シーズンから背番号10番を引き継ぐ攻撃的ミッドフィルダーは、これまで188試合26ゴール26アシストを記録しており、今夏にはオリンピック代表に選出され、6試合に出場した。
2021年9月2日スペインのフル代表デビューを飾ると、FIFAワールドカップ欧州予選のスウェーデン戦でいきなりゴールを決めて見せた。チームは敗れてしまったが、印象的なパフォーマンスを披露し、明るい未来を想像させた。
フォワード陣に近い位置でのプレーに定評があり、ピッチ全体を見渡すビジョンに優れる。ボール扱いも卓越しており、細かなステップでのドリブルは持ち味。ファイナルサードではストライカーにゴールを取らせるスルーパスでチャンスを演出し続ける。
チアゴ・アルカンタラが在籍しているとはいえ、チェルシー戦では一人少なくなり引いて守る相手を崩しきれず、同点で試合を終えた。数年前から引かれた時の創造性は課題だが、今シーズンも解決は難しいと思わざるを得ない展開であった。
他にも、ハーヴェイ・エリオットやナビ・ケイタ、カーティス・ジョーンズら攻撃的ミッドフィルダーとして中盤でタクトを振るう役割を担うプレーヤーは多くいるものの、明確な解決策を提示できておらず、スペイン代表でも10番を背負うプレーメーカーへの動きは理にかなっている。
現行契約は2023年まで。来年夏には契約延長かフリーでの退団を容認するか決断が迫られるため、それまで契約延長に向けた交渉が進まなければチャンスが巡ってくる。ただし、バレンシアへの愛着を持っており、移籍するにしても新契約を締結した上、多額の移籍金を古巣に残すシナリオも否定できない。
移籍金が跳ね上がれば、リバプールは争奪戦を勝つのは困難。まして、ファンダイクやアリソンほどの経験値を有しておらず、ポジション的にも緊急事態に陥っているわけではない。つまり、法外な移籍金を積むことはまずあり得ない。
あくまで噂であり、信憑性には乏しい。スペイン代表MFがアンフィールドに加わったら…と想像するのは自由だ…