フロントスリーの世代交代という至上命題を抱えるリバプール。来年の1月からはアフリカネイションズカップ2021が開催され、モハメド・サラーやサディオ・マネら同クラブの両エースがチームを離れるため、代わりとなるフォワードを探し求めている。
カリム・アデイェミ(レッドブル・ザルツブルク)への関心が伝わる中、バイエルン・ミュンヘンやドルトムント、チェルシー、インテル・ミラノらヨーロッパ各国の強豪クラブが獲得レースでしのぎを削っており、熾烈を極めている。
ただし、リバプールが熱心に後を追うのは、ドイツ代表FWだけではない。今夏の移籍市場でも噂に挙がっていたオランダ代表FWアルノー・ダンジュマもそのひとり。結果的にはボーンマスからビジャレアルへ移籍した同選手は、ラ・リーガで11試合5ゴールと新天地で好調を維持している。
カタールW杯への出場権を手に入れたオランダ代表でも活躍する24歳ウインガーだが、『Football Insider』によれば、所属するビジャレアルは今冬での売却を完全否定しており、いかなるオファーにも首を縦に振らない姿勢を明確にしている。
チャンピオンズリーグ・グループステージでのマンチェスター・ユナイテッド戦には、リバプールからスカウトが派遣され、パフォーマンスを間近でチェックしたとも報じられた。移籍金2100万ポンド(約29.4億円)でスペイン移籍を果たした同選手への関心はホンモノのようだ。
センターフォワードならびに左右のウイングでプレー可能であり、フロントスリーいずれの後継者にもなり得るだけのポテンシャルを兼ね備えている。最も得意とするポジションで言えば、セネガル代表FWサディオ・マネが直接的なライバルになるだろう。
超高額な移籍金でのオファーであれば、さすがのビジャレアルもオファーを受け入れざるを得ない。しかし、評価額を上回る金額での選手獲得を良しとしないリバプールが、周りも驚くような額を提示するとは思えない。
今回の報道が真実だとすれば、オランダ代表への道が閉ざされた。ダブル・エースを欠くことになるリバプールはターゲットを変更した上で、来年1月に新たなストライカーの補強に動くのだろうか…?