今季のチャンピオンズリーグ・グループステージで、リバプールと同組になったアトレティコ・マドリード。死の組グループBでしのぎを削った両チームだが、リバプールがホームとアウェー両方で勝利を手にし、全勝でのグループ突破を成し遂げた。
フロントフォーが脅威的な得点力を爆発させており、対峙するディフェンスを恐怖に陥れている。アトレティコ相手にも合計5得点を奪っており、グループ内でも最大のライバルで、強固な守備陣を有するチームでも、迫り来るフォワード陣を抑え込むことはできなかった。
しかし、フロントフォーの中でも、ディオゴ・ジョッタ以外が30歳前後とキャリアのピーク、もしくは終盤に差し掛かっている。年齢を積み重ねると、負傷が増えたり、フル稼働が難しくなるため、同クラブは後継者探しに奔走している。
加えて、エジプト代表FWは契約延長問題に揺れており、来夏の移籍市場での退団の可能性すらある。カリム・アデイェミ(RBザルツブルク)やジェレミー・ドク(スタッド・レンヌ)、ジャロッド・ボーウェン(ウェストハム)らが候補として挙がっている。
他にも複数のストライカーへの関心が噂される中で、『AS』によれば、将来的にポルトガル代表を引っ張っていく役割が期待されるアトレティコ・マドリードFWジョアン・フェリックスにも興味を示し始めている。
今シーズンは負傷の影響もあり、試合数は伸びていない。それでも、ポテンシャルは抜群であり、スペインの首都に移籍してからは89試合20ゴール11アシストを記録。母校のフル代表でも20試合に出場しており、近い将来には中心的な役割を担うべき逸材だ。
22歳になった同選手は、ボールを扱うテクニックに長けており、パス能力に高く、ペナルティエリア近辺で繰り出すスルーパスは一級品。フィジカル面での弱さや守備における貢献度に課題を残すものの、攻撃性能だけであれば世界でもトップレベルに位置している。
2019年に大枚を叩いて獲得したアトレティコ・マドリードだが、未来の有望株は伸び悩んでいる。才能をフルに活用しているとも言い切れず、年齢も若く、複数年契約を結んでいる現段階での売却を検討している。
適切な金額でのオファーであれば、売却も厭わないと言われるアトレティコ。同紙が伝えるところによれば、リバプール以外にもマンチェスター・ユナイテッドやアーセナル、ニューカッスル・ユナイテッドらもポルトガル代表FW獲得を目指しているようだ。
もしも争奪戦が本格化すれば、獲得への道のりは困難を極める。また、移籍金も跳ね上がることが予想される。マンチェスター・ユナイテッドや新オーナーが後押しするニューカッスルら資金力に富むクラブには勝てない。
ただでさえ、多額の移籍金が必要となるだけに、争奪戦が熾烈にならずともリバプールが支払うことは難しいはず。守備への切り替えやフィジカルの無さが不安視されており、プレミアリーグ適応に苦労する確率が高いジョアン・フェリックスが、アンフィールドに降り立つ可能性が限りなく低い…