ユルゲン・クロップ監督就任以来、ヨーロッパリーグ準優勝やチャンピオンズリーグ準優勝と年々着実に成績を上げたリバプールは、2018/19シーズンにはチャンピオンズリーグ制覇、翌シーズンにはプレミアリーグ優勝。新型コロナの影響で異例となった優勝セレモニーは観客なしで開催された。
数々の栄光を成し遂げたリバプールだが、主力選手たちが年齢を重ねており、世代交代に力を入れ始めている。有望な若手選手への投資を手始めに、アカデミー選手のトップチーム登用にも積極的。さらには、ディオゴ・ジョッタやイブラヒマ・コナテら他クラブで実績を残す若き即戦力も獲得してきた。
若手で言えば、ハーヴェイ・エリオットやカーティス・ジョーンズ、クィービーン・ケレハーらがトップチームで実力を見せ始めつつあり、カイデ・ゴードンやコナー・ブラッドリー、タイラー・モートンらも経験を積んでいる。
若手が台頭する一方で、気になるのは一時代を築いたベテラン勢の去就。昨夏にはアリソン・ベッカーやフィルジル・ファンダイク、ジョーダン・ヘンダーソンら30歳前後の年齢の選手たちと新契約を締結。ジョルジニオ・ワイナルドゥムは契約延長せずに、リバプールを退団。
モハメド・サラーは契約延長交渉の真っ只中。来シーズンまで契約を残すロベルト・フィルミーノやサディオ・マネらには契約の話が出ておらず、ブラジル代表には移籍報道も出ている。そんな中で最も気になるのが、我らが兄貴のジェームズ・ミルナーの今後。
今シーズンで契約満了となり、チーム最年長で副キャプテンも任されている同選手だが、『GOAL』でリバプール担当しているニール・ジョーンズ記者によれば、今季限りでの退団が見込まれているようだ。
マンチェスター・シティから2015年にフリーで加入した元イングランド代表MFは、クロップ・サッカーの申し子として、試合中ずっと激しすぎるプレッシングを絶えず行う。インサイドハーフの左右、守備的ミッドフィルダーのみならず、左右のサイドバックを務めることもしばしば。
あらゆるポジションで常に安定したパフォーマンスを披露してくれる計算できる選手。最近では、終盤に試合を締める役割を任され、途中交代から高いキャプテンシーと素早い攻守の切り替えで、ダレることも多い試合終盤で喝を入れる。
1年契約でいいから延長して欲しいのは山々。あわよくば、コーチ就任を望むサポーターの声も多い。まだまだ試合数を調整しながらであれば、高いレベルでのプレーを見せられており、今回の報道を覆し残留のニュースを待ち侘びたい。
とはいえ、年齢も年齢で、本人のキャリアであり、強制はできない。肉体的に負担の大きいリバプールやプレミアリーグではなく、リーグレベルを下げて戦うのも選択肢だろう。今後のキャリアについての具体的な言及がなく妄想だが…
はたして、功労者ジェームズ・ミルナーの来シーズンはどうなっているのだろうか…?