マインツ(ドイツ)でブンデスリーガを代表する監督に成長し、ボルシア・ドルトムントではいまほど資金力が潤沢ではないチームを、ドイツ王者バイエルン・ミュンヘンとも争えるまでに引き上げ、ヨーロッパを代表する監督となり、世界中にその名前が轟いた。
シュトゥットガルト出身の名将は、2015年6月をもってドルトムントを退任し、約4ヶ月間の休業を経て、同年10月アンフィールドの指揮官に就任。成績の安定しなかったチームを立て直し、就任初年度にはヨーロッパリーグ決勝の舞台へと導いた。
その後も的確な補強プランを軸に、チームを強化。2016/17シーズンにはプレミアリーグで4位に入り、来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得。すると、翌シーズンには敗れたものの、レアル・マドリードとのCLファイナルに出場。
さらに、その翌シーズンにはふたたび決勝のピッチに舞い戻り、トッテナム・ホットスパー相手に昨年の決勝の雪辱を果たした。この優勝により、シルバーコレクターとも揶揄された汚名を返上し、その勢いは2019/20シーズンにも持ち越され、圧倒的な強さでプレミアリーグに名称変更後に初優勝を飾った。
今季はカラバオカップを制覇し、いまだに4冠の可能性を残すリバプール。若手と中堅、そしてベテランが見事に融合し、国内リーグを優勝したシーズンにも似た勝負強さを取り戻した。ビジャレアル戦でも実力差を見せ付け、その強さを改めて証明してみせた。
リバプールとユルゲン・クロップ監督との契約は2024年まで。『The Times』ポール・ジョイス記者によれば、クラブ側は2024年以降も同指揮官との契約延長を目指しており、クロップ監督自身も2024年以降もクラブに留まることに前向きな姿勢を示している。
フェンウェイ・スポーツ・グループの代表を務めるマイク・ゴードン氏は、ビジャレアルとのCL準決勝を前にアメリカからイングランドに飛んでおり、その最優先事項はクロップ監督との契約延長に向けての話し合いの場を持つためだと言う。
試合を観戦したマイク・ゴードン氏の座席から数席離れた場所には、クロップ監督の代理人を務めるマルク・コジッケ氏もアンフィールドで目撃されており、確実に話し合いが行われたことを示唆しているのかもしれない。
Liverpool are planning to open talks with their manager Jürgen Klopp to extend his contract, confirmed as @_pauljoyce reported today. 🔴📑 #LFC
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) April 28, 2022
Current deal expires in June 2024 – Liverpool want Klopp to stay on a long term deal. pic.twitter.com/E23MIcovld
すでに長期政権を築いているユルゲン・クロップ監督だが、リバプール・サポーターにも愛され、選手たちにも愛され、スタッフにも愛され、さらにはオーナー陣との関係も良好。まさに中心としてチームをまとめ続ける。
後任として目されるスティーブン・ジェラード監督はまだ経験不足感は否めず、プレミアリーグを舞台に修行を重ねる必要がありそうだ。
理想的な流れはやはりクロップ監督からジェラード監督への引き継ぎ。毎年の成績も申し分なく、新契約にも納得。はたして、クロップ政権はいつまで続くのだろうか…?続報を待ちたい!