リバプールではイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドが絶対的な地位を築いており、ウェールズ代表DFネコ・ウィリアムズはなかなか出番を得られず。活躍する試合もあれば、ポジショニングの悪さを指摘される試合もあり、少し伸び悩みを見せていた。
カタールW杯出場を目指すウェールズ代表に招集され続けるために、また選手として純粋にプレー時間を増やし、成長を遂げるためにも同ディフェンダーは、この冬の移籍市場で半年間のローン移籍という形で、プレミアリーグ昇格を狙い、2部を戦っていたフラムFCに新天地を求めた。
ロンドン拠点のクラブでは、加入直後から右サイドバックのレギュラーに定着。元々リバプールで将来を嘱望された同郷代表FWハリー・ウィルソンとの右サイドでの連携は抜群で、数々のチャンスを作り続け、チャンピオンシップでの得点記録を塗り替えたセルビア代表FWアレクサンダル・ミトロヴィッチのゴールを演出してきた。
フラムは来季プレミアリーグに自動昇格を勝ち取り、歓喜の瞬間に包まれた。ただし、同選手はローン契約が切れたため、まずはリバプールに戻ることに。それでも、フラムは完全移籍での獲得の可能性を探っているようだ。
『Football Insider』によれば、リバプールがウェールズ代表DFの移籍金として、1200万ポンド(約16.8億円)を設定しており、現時点では値引きを考えていない。フラムは完全移籍を願っているものの、焦点は同クラブがリバプールの要求額にマッチできるかどうかに当てられている。
Thank you @FulhamFC 🙌🏻🏆 pic.twitter.com/wNSnVrZ1Xh
— Neco Williams (@necowilliams01) May 11, 2022
昨年の夏から退団の噂は飛び交っており、レンタルではなく、完全移籍も報じられてきたものの、買い手が見つからなかった経緯もある。今回はチャンピオンシップでの活躍により、フラムだけではなく、プレミアリーグのクラブが関心を示す可能性もあるだろう。
幼い頃からアカデミーで切磋琢磨し、成長したリバプールを離れる時期は確実に近づいている。後任には、18歳のアバディーンDFカルバン・ラムゼイに照準を絞っているとも言われ、来シーズンに向けた補強プランは水面化で進んでいる。
ジェームズ・ミルナーは依然として契約延長に合意しておらず、ジョー・ゴメスにも退団の噂が絶えない中、DFカルバン・ラムゼイやリバプールU-18DFコナー・ブラッドリーだけで足りるかは疑問だが、リバプールは要求額を支払うクラブが現れれば、ウェールズ代表DFの移籍を邪魔するつもりはない。
リバプールのトップチームでは、33試合に出場し、5アシストを記録しているネコ・ウィリアムズは、今夏の移籍市場で新たなクラブに羽ばたいていくのか。もしくは、レンタルで過ごしたフラムに加わるのか、同選手の去就から目が離せない…