フェイエノールトでヨーロッパ屈指のストライカーに成長した元オランダ代表FWディルク・カイトは、2006年にリバプール加入。以来、豊富な運動量で最後まで疲れ知らずに走り回り、その高い貢献度はサポーターを魅了し、数多くのサポーターから愛された。
アンフィールドでは通算285試合71得点41アシストを記録。ワールドカップ2010では、ロビン・ファン・ペルシ、アリエン・ロッベン、ヴェスレイ・スナイデル、ラファエル・ファン・デル・ファールトら豪華メンバーらとともに決勝まで駒を進めた。惜しくもスペイン代表に敗れたものの、オレンジ軍団は名に恥じない戦いを演じた。
古巣クラブのリバプールは、今季もチャンピオンズリーグでの決勝に進出。2018-19シーズン以来のCL制覇を狙ったものの、試合巧者ぶりを見せ付けたレアル・マドリードに惜敗し、2017-18シーズンでも戦った同一カードで、同じ結果を招いてしまった。
当日は現地で観戦したディルク・カイトだが、国内カップ戦を2つ制覇し、プレミアリーグ2位、チャンピオンズリーグ準優勝と異例とも言えるシーズンを過ごしたリバプールに対して、厳しいとも捉えられる表現で、古巣の戦いぶりに苦言を呈した。
「リバプールのシーズンは失敗した。彼らは良いサッカーをしていた。5月には試合を決める力が必要だったが、彼らはそうではなかった。」
RTL
他のクラブが羨むような陣容を抱え、ローテーションをうまく活用し、選手を休めながら戦ってきたリバプール。バックアップメンバーや若手が起用に応え続け、すべての大会で決勝に進出し、さらには国内リーグでも最終節までドラマを生む可能性を残した。
シーズン終盤には明らかに疲れを見せつつも、持ち前の勝負強さで勝ち続けてきたが、最後の最後に力尽きた。マンチェスター・シティの大逆転劇や、レアル・マドリードの成熟したプレーぶりに称賛を送るべきだが、いずれも最高のパフォーマンスを見せるには至らなかったのは事実。
古巣だからこそ、厳しい言葉を投じた元オランダ代表フォワード。多くの決勝戦が行われる5月でも、試合を勝ち切る力を身につけて欲しいという気持ちが見え隠れする。
一部戦力の再編が必要そうだが、来シーズンもふたたびチャンピオンズリーグ決勝の舞台に戻り、今度こそビッグイヤーを掲げてくれると信じている…!