ファビオ・カルヴァーリョ、ダルウィン・ヌニェス、カルヴィン・ラムゼイを獲得した今夏のリバプール。フランス代表MFオーレリアン・チュアメニ獲得には至らなかったが、充実した移籍期間を過ごした。
サディオ・マネやディボク・オリギ、南野拓実らの放出は痛手だが、昨季加入したルイス・ディアスや若きMFハーヴェイ・エリオットの覚醒、ならびにダルウィン・ヌニェスが真価を発揮してくれれば、問題なく穴を埋めることはできそうだ。
それでも、ファビーニョに大きく依存している守備的ミッドフィルダーのバックアップは各メディアで問題提起されており、補強すべきとの論調も少なくない。ジョーダン・ヘンダーソンやジェームズ・ミルナーがまだ健在なだけに全くいない状態は避けられているが、年齢も年齢なだけに後釜を巡る移籍報道も致し方ない。
シンガポール国立競技場で記者陣との会見に臨んだユルゲン・クロップ監督は、退団を志願する選手がいない限りは新戦力を補強することはないと従来の主張を繰り返し、新たなミッドフィルダー獲得も必要ないと説明している。
「もし誰も出て行きたがらないのなら、と言ってきたが、まだ移籍を要求する選手はいないし、正直なところ、それが起こるとも思わない。」
「新しいミッドフィルダーは必要ない。ミッドフィルダーを中盤に加えることもできない。我々は選手との契約も尊重しており、契約している限り、彼らはトレーニング中、セッションの合間、試合中、試合の合間など、あらゆる面でサポートを受ける。」
「それが今の状況だ。ミッドフィルダー陣を思い起こしてもらえれば、彼らがどれほど高いクオリティーを持っているかわかるはずさ。」
ファビオ・カルヴァーリョを加えたことによって、中盤の底に2枚を並べるフォーメーションも考えられる。司令塔的な役割を与え、フロントスリーを操るのも面白いオプションになるかもしれない。ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノも対応でき、進化したリバプールを見られるなんて未来も想像するだけでワクワクしてしまう。
いずれにしても、今夏の移籍市場で新たなミッドフィルダーが加わることはない。現有戦力でローテーションを回していき、カタールW杯での中断期間もある変則でタフなシーズンで高みを目指すしかない。
ユルゲン・クロップ監督およびコーチ陣がどのような起用を施すのか、いまから楽しみでならない…