2014年からプレーしていたホッフェンハイムで、有望な若手として台頭していたドイツ代表U-18代表MFメルカム・フラウエンドルフ。兄のメレッセ・フラウエンドルフも所属するクラブのアカデミーで切磋琢磨していた同選手には、リバプールだけじゃなく、数々のクラブが関心を示していた。
ただ、運命を変えるような試合がチャンピオンズリーグ・プレーオフで開催された。リバプールとホッフェンハイムは2017年にホーム&アウェイで2試合戦い、ファーストレグはホッフェンハイムにとってのホーム、ライン・ネッカー・アレーナで試合が行われた。
当時アカデミーに所属していたメルカム・フラウエンドルフはスタンドで観戦していた。先制に成功したリバプールは、オウンゴールで追加点を奪い、終盤に1点を返されたものの、試合はリバプールの勝利で終了。
この試合での出来事を鮮明に覚えていると話す同ミッドフィルダーは、イングランドに渡り、リバプールのためにプレーしたい意欲がさらに高まったようだ。さらには、チーム戦術も生活スタイルも異なるイングランドでの生活にも言及し、周りの人々への感謝を口にしている。
「あの試合のことは覚えているよ。」
「結果的には 2対1 で、いい試合だった。ホッフェンハイムがPKを得たけど、それを外して、トレント・アレクサンダー=アーノルドが見事なフリーキックを決めたのを覚えている。」
「リバプールでプレーすること、イングランドに行くこと、アンフィールドでプレーすることを夢見てたんだ。」
「いまそれが実現し、デビューすることができた。ほんとに信じられない。自分を認めたいし、家族も僕を誇りに思ってくれている。このビッグクラブでプレーできるなんて信じられないよ。」
「ホッフェンハイムでプレーしていたとき、リバプールは1年間にわたり、僕のことを見ていたんだ。他にもいろいろなチームからオファーがあったけど、リバプール入団を決め、今ここにいられて本当に幸せだよ。」
「(リバプール生活は)違う環境で、違う人たちと、これまでと異なるプレースタイルがある。」
「でも、今は以前より落ち着いているし、英語も上達した。その点においては、先生にずいぶん助けられた。学校でも英語を習い、僕の母が英語の先生なので、それもよかったよ。」
「選手もコーチも、そして寮母さんも、たくさんサポートしてくれる。イングランドがどんなところか知るために、たくさん支えてくれた。」
「プロのサッカー選手になるためには、時には他の国に移り住み、他のチームでプレーすることも必要だ。トッププレーヤーになりたいのなら、新しいプレーを学ぶのは当たり前だよ。」
LFC公式サイト
トッププレーヤーになるために、しっかりとした言葉でサッカー人生を自らの手で引き寄せるためにも、現在はリバプールでのプレーに集中している。イギリス生活にも慣れ始め、サッカーだけに取り組める環境はまさに天国と言っても過言ではない。
恵まれた環境で、弛まぬ努力で能力を伸ばし、非凡なポテンシャルを開花できるのか。また、夢にまで見たリバプールでのレギュラーを掴み取る未来はやってくるのだろうか…?