チャンピオンズリーグ優勝やプレミアリーグ優勝を成し遂げ、リバプール歴史上でも屈指の好チームを作り上げたユルゲン・クロップ監督だが、世代交代の荒波に襲われている。フォワード陣とディフェンス陣は少しずつ進んでいるものの、中盤の高齢化は顕著で、今シーズン前半戦の低迷の原因とも言われる。
ジョーダン・ヘンダーソンやジェームズ・ミルナーらゲーゲンプレスを支えた選手たちが30代中盤に差し掛かっており、チアゴ・アルカンタラやファビーニョらもアラサー。20代中盤の選手がおらず、カーティス・ジョーンズやハーヴェイ・エリオットに過度の期待がかかっているのが現状。
この夏には中盤強化に本腰を入れたリバプールだが、移籍市場に乗り出すタイミングが遅く、夏には元ブラジル代表MFアルトゥールをレンタルで獲得したのみ。この冬や来夏にはさらなる補強を目論む同クラブだが、怪我に悩み続けた2人のミッドフィルダーの退団が近付いている。
伊『Calciomercato』によれば、契約満了によりアンフィールドを離れる可能性が高まっているギニア代表MFナビ・ケイタと元イングランド代表MFアレックス・オックスレイド=チェンバレンに対して、ACミランが関心を示しているようだ。
クロップ監督のお気に入りの元RBライプツィヒMFだが、アンフィールドでは怪我から復帰してもすぐに負傷を繰り返し、スタメンに定着できず。リバプールは契約更新を希望しているが、選手側は出場機会の担保を求めているとも。
元アーセナルMFも長期的な離脱を繰り返しており、活躍したのは加入初年度くらい。ウィンガーでもプレーできる柔軟性は評価が高いものの、エリオットやジョーンズ、ファビオ・カルヴァーリョら若手の台頭もあり、リバプールが契約更新に動く気配はない。
いずれもフリートランスファーでの移籍が現実的になってきている状況だけに、資金面で劣るイタリア勢が関心を抱くのは必然。今夏には移籍金なしで、コートジボワール代表MFフランク・ケシエを失っており、イスマエル・ベナセルにも移籍の噂が絶えない。
近年はプレミアリーグで一時代を終えたと思われた選手が、イタリアで再生するケースも多く、ケイタとチェンバレンにとっては良い環境かもしれない。しかし、ケイタにはブンデスリーガから、チェンバレンにはプレミアリーグからの関心も報じられており、厳しい争奪戦が予想される。
はたして、怪我がちで出場もままならなかったミッドフィルダー2名は、新たな地でキャリアを復興できるのだろうか…?もちろん、新たな契約締結という道もないことはないが…